研究課題/領域番号 |
21K15823
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
廣正 智 金沢大学, 附属病院, 助教 (80867648)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 甲状腺分化癌 / 放射性ヨウ素内用療法 / 分子標的薬 / 甲状腺癌 / アイソトープ治療 / 内用療法 / 甲状腺ホルモン休薬 / ヒトチロトロピンアルファ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究目的は、甲状腺分化癌に対する分子標的薬治療と放射性ヨウ素内用療法を併用した新たな治療戦略の確立である。転移残存を有する甲状腺分化癌には内用療法に抵抗性を示す症例が一定数存在する。内用療法に対して抵抗性となる原因のいくつかは分子標的薬を補助的に用いることで解決される可能性がある。本研究は内用療法不応例を対象に、分子標的薬の一時使用とI-131内用療法を併用した治療を行うことにより寛解率向上を図る。
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研究成果の概要 |
放射性ヨウ素(I-131)内用療法は甲状腺分化癌の治療法であり、内用療法に抵抗性・不応性を示す症例には最終的に分子標的薬治療が導入される。予備的研究として、本研究対象症例となり得る甲状腺癌の遠隔転移症例に対するI-131内用療法の長期臨床経過を検証し、病変部集積率や予後因子を見出した。また、ホルモン休薬法とrhTSH法に伴う甲状腺床への集積の差異を検証し、これら方法間で正常甲状腺組織のI-131摂取率が異なる可能性が示唆された。甲状腺分化癌同一症例における肺転移病変への治療前I-123シンチグラフィおよび治療後のI-131シンチグラフィでの集積陽性・陰性の一致率は68.2%であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本人における甲状腺分化癌転移症例に対するI-131内用療法の長期臨床経過報告は限られた日本人データの貴重な情報提供となり、国内の内用療法の発展に大きく寄与する。治療準備としてのホルモン休薬法とrhTSH法はこれまで臨床的に甲状腺組織のNIS発現にどの程度影響があるか不明な点が多かったため、本研究成果は内用療法に影響を与える因子の解明とこれら方法間のプロトコルの最適化に寄与する。I-123およびI-131シンチグラフィの差異を明らかにすることで、核医学画像診断領域の、特に依然として開拓の余地が十分にある定量化領域の発展に寄与する。
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