研究課題/領域番号 |
21K15879
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
小野 裕之 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (40868866)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 性分化 / 精巣形成不全症候群 / 胎生期低栄養環境 / 精巣形成不全症候群 (TDS) / 妊娠母体低栄養 / 性分化発症メカニズム / 性分化疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
Testicular Dysgenesis Syndrome(精巣形成不全症候 以下TDS)仮説は、「停留精巣・尿道 下裂・精子形成障害・精巣腫瘍の発症が、環境因子および遺伝的因子に起因する胎生期の精 巣形成障害の結果である。」という考え方である。本研究では、胎生期低栄養環境によるTDS発症の分子メカニズムとして、母体における葉酸欠乏によるメチル化変動を明らかにするための基礎的研究を行う。本研究の成果は、男性性分化疾患および男性生殖機能障害に対する先制医療としての「妊娠中の適正な葉酸摂取」の確立を大いに期待させるものである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、1)胎生期低栄養環境に起因するTDS発症の分子基盤がメチル化変動である。2)低栄養によるメチル化変動の主因は葉酸欠乏である。以上の2項目を実証することである。これまで母体栄養とエピジェネティックの関係については数々の研究がなされているが、葉酸欠乏とTDS発症の関係についての研究は未開拓であることを強調したい。環境因子(母体栄養制限、特に葉酸欠乏が胎仔性分化に与える影響)、および、遺伝的要因(尿道下裂の原因遺伝子であるMamld1ノックアウトマウス)の多面的な影響を調査する。 ヒトにおける尿道下裂の原因遺伝子であるMamld1遺伝子は、X染色体上に位置している。そのMamld1遺伝子ヘテロノックアウトマウスを用いて、母体カロリー摂取制限実験を行っている。具体的には、1シリーズにおいて、制限群8匹と非制限群4匹に分け、妊娠6.5日から制限群において50%カロリー制限を行っている。生まれてくるオスは、カロリー制限群の野生型あるいはヘミノックアウト、非制限群の野生型あるいはヘミノックアウトの4通りである。それぞれにおいて、1)マイクロアレイを用いた精巣における網羅的遺伝子発現解析、LC-MS/MSを用いた精巣内テストステロン濃度測定、成獣精巣上体尾部精子濃度の測定を行っている。現時点で、カロリー摂取制限群の精巣サンプルが8、非制限群の精巣サンプルが12であり、データ蓄積中である。 この実験系の後に、1)葉酸摂取制限のみで性分化に影響を与えうるか、2)カロリー制限により生じた性分化に対する影響が葉酸摂取により改善しうるか、以上2点について解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Mamld1 KOマウスは、妊娠継続率が低く、栄養制限下においては、さらに妊娠継続率が低下する。そのため、胎児の精巣サンプル採取に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
カロリー摂取制限群と非制限群の比率を、1:1から2:1に変える。あるいは、カロリー摂取制限の強度を50%制限から40%~30%制限に減じる。以上の対策をもって、精巣サンプル採取数を増やす対策を進めいている。 そのうえで、非制限群のWTとヘミノックアウト、制限群のWTとヘミノックアウトの4群から採取した精巣サンプルにおいて、1)マイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現解析、2)LC-MS/MSを用いた精巣内テストステロン濃度測定、3)成獣精巣上体尾部精子濃度の測定を行う。
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