研究課題/領域番号 |
21K15881
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
藤本 正伸 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (80745224)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
|
キーワード | PAPP-A2 / IGF-1 / free IGF-1 / total IGF-1 / IGF-1 bioavailability / PAPPA-A2 / 臍帯血 / 出生時身長 / 出生時体重 / IGF-1 生体利用率 / IGF結合蛋白 / 出生体重 / 出生身長 |
研究開始時の研究の概要 |
近年増加するSmall-for-Gestational Age (SGA)出生児の2%にインスリン様成長因子(IGF)-1受 容体(IGF1R)遺伝子異常症が存在するとされ、胎児成長にIGFが重要なことは明らかである。また、IGF-1の生体利用率を調節するPregnancy-associated plasma protein-A2 (PAPP-A2)異常症患者はSGAで出生するが、ヒト胎児成長にIGF-1の生体利用率が関与しているかは未解明である。本研究では、PAPP-A2を介したIGF-1の生体利用率の調節が胎児成長に関与しているかを明らかにする。
|
研究実績の概要 |
研究計画にそって保護者より同意を取得し、新生児臍帯血及び新生児・母体情報の収集を実施した。臍帯血採取後の保存においては、サンプルへの影響がないように4℃で迅速に検体の回収、血清分離、-80℃での血清保存を行うflowを確立し運用している。これまでに80件程度の検体を回収した。新生児臍帯血において、total IGF-1、total IGF-1、intact IGFBP-3, total IGFBP-3、IGFBP-5、PAPP-A2の測定を研究代表者が以前に実施した方法(Eur J Endocrinol. 2020;182(3):363-374.)にそってELISA kitを用い、100件で測定を終えている。 各測定項目と体格指数との関連、各測定項目間の関連を解析した。IGFBP-3値とPAPP-A2値に強い関連性が示されており、これらは小児期に指摘されているものと一致していた。新生児臍帯血においても、小児期同様、PAPP-A2がGH-IGF関連蛋白を調節していることが示された。昨年の結果では、出生時の体重、出生時身長、頭囲とPAPP-A2濃度に逆相関を認め、想定された結果が得られた。昨年度までの解析では、PAPP-A2と頭囲の関係性が示されていたが、サンプル数の増加を行い、粗解析の段階では、それらの関連性の有意差は消失した。しかし、データのクリーニングを行い再度、解析予定である。 本年度は、母体の体格と児の体格・血清測定項目との関連性についても解析を行った。既報の通り、母体の体格(身長・体重)は児の体格(身長・体重)と正の相関を認めた。しかし、母体の体格と児の血清データの相関関係は認めず、母体の体格は児の血清測定項目への影響は少なく、それらは妊娠中に独立して調節されている可能性が示唆された。今後もデータのクリーニングを実施して最終的なデータをまとめる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
出生については、研究計画段階で調節できるものではないが、在胎不当過小(SGA:Small for Gestational Age)の新生児からのサンプル数を増やすよう努力する。
|
今後の研究の推進方策 |
期間が許す範囲で、SGA児の検体が回収できるように研究参加者の募集を進める一方で、現状得られたサンプルでの解析を進める。
|