研究課題/領域番号 |
21K15885
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
根岸 豊 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40798344)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | Schaaf-Yang症候群 / MAGEL2遺伝子 / モデルマウス / 急性脳症 |
研究開始時の研究の概要 |
Schaaf-Yang症候群(SYS)は知的障害と関節拘縮を主な症状とする疾患である。私たちは日本人SYS患者を集積し、約7割に発熱に伴う脳症様症状が合併することを報告した。感染症などの発熱に伴い、意識障害やけいれんを起こし、その後退行を示す。多くは後遺症を残し、時に死亡の転機を取る。よって予後を左右する重大な合併症であるが、そのメカニズムは不明のため、治療法が存在せず、病態の解明が急務である。そこで、本研究では、私たちが作成したSYSモデルマウスを用いて、発熱に伴う脳症様症状の発症メカニズムを明らかにし、治療法開発を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的はSchaaf-Yang症候群(SYS)の合併症の1つである急性脳症様症状の臨床像、発症メカニズムを明らかにすることである。 SYSの脳症様症状のメカニズム解明のため、SYSモデルマウスを用いて、高温チャンバーモデルによる熱耐性実験を行った。モデルマウスでは対照マウスと比較して熱が上昇しやすく、けいれんまでの時間が短い傾向であったが、統計学的有意差は認めなかった。また、熱性けいれん実験を行ったマウスを用いて生後8週以降でローターロッドテストを行い、協調運動、運動学習において後遺症がないかを解析した。結果、モデルマウスと対照マウスで有意差は認めなかった。 臨床面においては、全国疫学調査から判明した臨床像、自然歴よりSYS診療の手引きを作成し、「SYSの健康手帳」としてリーフレット、ホームページを作成した。この中でSYS患者において脳症合併に注意が必要であることを啓蒙した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日本における全国疫学調査を初めて実施し、患者向けの「Schaaf-Yang症候群診療の手引き、健康手帳」を作成し、SYSにおいて脳症様エピソードが予後を左右する重大な合併症であり注意が必要であることを啓蒙できた。 しかし、モデルマウスを用いた機能解析及び行動解析については、現時点では有意差を認めておらず病態解明に進めていない。今後、社会性などの表現型解析を進めてゆく。研究全体としてはやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
高温チャンバー法による耐熱性実験、その後のローターロッド法では有意差を示せなかった。しかし臨床面でも小児の急性脳症では運動面よりは認知面において後遺症を残すことが多い。今後、3チェンバー法などの行動解析を追加し、社会性に関する後遺症の評価を進める予定である。この実験によって違いが認められた場合は薬剤投与の有効性に関する実験を行う。
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