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IciHHV-6患者由来iPS細胞を用いたウイルスゲノムの神経病原性解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K15890
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
研究機関藤田医科大学

研究代表者

三宅 未紗  藤田医科大学, 医学部, 助教 (40774229)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードiciHHV-6 / iPS細胞 / 神経病原性 / ヒトヘルペスウイルス6B / 中枢神経病原性
研究開始時の研究の概要

Human herpesvirus 6(HHV-6)は初感染後宿主の細胞内で潜伏感染し、唾液を介して水平
伝搬すると考えられているが、遺伝的にヒト染色体に組み込まれた“inherited chromosomally integrated HHV-6(iciHHV-6)”という極めて特異な現象がある。病原性については脳炎、狭心症あるいは子癇前症などとの関連性が示唆されているが、より詳細な病態や発症にかかわる分子機構は全く解明されていない。本研究ではiciHHV-6患者単核球由来のiPS細胞を樹立、さらに神経系細胞に分化させることで、HHV-6の神経病原性について新たな観点から解析する。

研究成果の概要

IciHHV-6スクリーニングから13名のiciHHV-6患者を発見し、8名の末梢血単核球をEBVによりLCL化、iPSCを樹立、神経幹細胞(NSC)への分化誘導を行った。各細胞種の遺伝子発現、蛋白発現から、それぞれの細胞が正しく樹立できたと判断した。初期化によりEBVは脱落したが、HHV-6ゲノムはiPSC、NSCでともに保たれることを確認した。またiPSCではHHV-6ゲノム由来のmRNA発現がほとんどないか検出感度以下であったことに比して、NSCでは持続的な自発的発現を認め、さらにHDAC阻害剤の刺激によりimmediate early geneであるU90の発現増加が誘導された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

宿主テロメア内に組み込まれたHHV-6ゲノムの維持の安定性は、他のウイルスを含めた感染・潜伏様式によるゲノム安定性の違いを説明するうえで重要な知見になる。さらに今回我々が樹立したiciHHV-6患者由来の各種細胞は、適切なセルラインが存在しないHHV-6研究を遂行する上で重要な研究ソースとなりうる。本研究結果から生体内でも組み込まれたHHV-6由来遺伝子の恒常的な自発的発現が起こっていると推察され、iciHHV-6患者で抗HHV-6抗体が高値となるという既報と合致する。これらからiciHHV-6ではHHV-6抗体が発症リスクの一つとされている多発性硬化症のリスクが高いことが懸念される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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