研究課題/領域番号 |
21K15895
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 名古屋大学 (2022) 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所 (2021) |
研究代表者 |
西川 将司 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (00871758)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 知的障害 / 神経発達 / 子宮内胎児脳電気穿孔法 / Gタンパク質 / Rhoファミリー / Rac3 / PAK1 / アクチン細胞骨格 / 大脳皮質構築 / 発達障害 / 細胞骨格 / アクチン / 神経細胞移動 / 子宮内胎仔脳遺伝子導入 / シグナル伝達 / G蛋白質 / Rac / Rho GTPase |
研究開始時の研究の概要 |
知的障害の責任遺伝子として報告されたRac3は、脳構造形成・発達に重要な役割を果たすことが確実視される。しかしながら、神経発達過程におけるRac3の役割は未だ不明で、それ故にRac3変異の病態発症メカニズムも未解明である。そこで本研究では、Rac3の大脳皮質・海馬形成における生理機能と遺伝子変異の分子病態機構の解明することで、発達障害の新規治療法の提案・開発を目指す。
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研究成果の概要 |
神経発達障害に関与する12種のヒトRAC3変異体を解析した。生化学的解析により、当変異体群は活性型であることがわかった。in vivo解析では、マウス子宮内胎児脳電気穿孔法により各種変異体を発現させた神経細胞が、皮質形成時に移動障害を引き起こすことを明らかにした。さらに、RAC3エフェクターの一つであるPAK1シグナルを遮断することにより異常表現型の一部回復が観られた。このことから、RAC3→PAK1シグナルの制御破綻が、RAC3遺伝子異常による神経発達障害の発症機序の一つであることを明らかにした。本研究結果は、RAC3異常症の病態メカニズムを理解する上で重要な知見となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1)RAC3異常症が、大脳皮質形成時の神経細胞移動障害を背景とする病態であること、2)病因シグナルの一つとしてRAC3→PAK1を特定したこと、3)PAK1抑制は、RAC3変異体による異常表現型を回復できる可能性を示したこと、が本研究の成果である。すなわちRAC3関連神経疾患において、PAK1は創薬ターゲットであり、PAK1阻害剤は創薬シーズになる可能性を示すことができた。本研究成果はRAC3異常による知的障害発症機序を正確に理解する上で重要な知見であると共に、創薬シーズを発見できたことは大きな臨床的意義がある。
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