配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き、申請者が独自に作製した、Col1a1遺伝子にグリシン置換変異を持つマウス(Col1a1G810S/+マウス)について、骨形成不全症の表現型を呈するかどうかを確認した。前年度は体重測定とマイクロCTによる骨構造解析によりCol1a1G810S/+マウスは体格が小さく、骨量が低下しており、骨形成不全症の表現型の一部を有していることを確認できており、今年度は大腿骨の3点曲げ試験を行い、骨脆弱性について評価した。3点曲げ試験による結果では破断エネルギーはCol1a1G810S/+マウスで有意に低く(オス:野生型マウス=11.3±3.8 N×mm, Col1a1G810S/+マウス=5.2±1.5 N×mm, p<0.01、メス:野生型マウス=9.5±2.2 N×mm, Col1a1G810S/+マウス=3.6±0.8 N×mm, p<0.01)、骨のしなやかさを示す破断変位もCol1a1G810S/+マウスで有意に低かった(オス:野生型マウス=0.88±0.35 mm, Col1a1G810S/+マウス=0.48±0.18 mm, p<0.01、メス:野生型マウス=1.00±0.28 mm, Col1a1G810S/+マウス=0.43±0.09 mm, p<0.01)。以上よりCol1a1G810S/+マウスは骨形成不全症の特徴を有するモデルマウスであり、重症度は中等度と考えられた。Col1a1遺伝子にグリシン置換変異を持つ中等症の骨形成不全症モデルマウスは過去に報告はなく、骨形成不全症を研究する上で有用なモデルマウスと考えられる。 モデルマウスを作製することができたため、このマウスに対する4-フェニル酪酸投与実験を開始しており、マイクロCTによる骨構造解析や3点曲げ試験による骨脆弱性の評価を行っている。
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