研究課題/領域番号 |
21K15909
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
坂野 公彦 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (40865630)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スタージ・ウェーバー症候群 / 血管奇形 / 脈管奇形 / オンチップ血管網 / shear stress / GNAQ / ヒトiPS細胞 / ゲノム編集 / 血管内皮細胞 / 1細胞解析 / 灌流 / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
スタージ・ウェーバー(Sturge-Weber)症候群は、顔面の赤あざと、脳血管奇形に起因する難治性てんかん発作などを特徴とするが、根本的な治療法はなく、発達遅滞が引き起こされる小児難病の1つである。近年、GNAQ遺伝子変異が報告されたが、研究に適した疾患モデルは確立されていない。今回申請者は、ゲノム編集技術を用いてSturge-Weber症候群モデルiPS細胞を作成した。血管内皮細胞に分化誘導した後、オンチップ血管網技術を用いて、その脳血管奇形に対する病態解明と治療薬開発を目指す。
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研究成果の概要 |
スタージ・ウェーバー症候群は、顔面のポートワイン斑に加え、脳表面の血管病変が生じることで、難治性てんかんや発達遅滞が引き起こされる。申請者は、ヒトiPS細胞とゲノム編集を組み合わせ、さらに微小チップ上で灌流可能な血管網を作製することで、本症候群の血管病変の研究モデルを確立した。シングルセルRNA解析を用いることで、本症候群の血管で灌流を行った際に特異的に変化する遺伝子・遺伝子経路の同定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スタージ・ウェーバー症候群は生涯にわたり医療介護支援が必要な指定難病である。近年、原因となる遺伝子が同定されたが、詳しい病態は明らかになっていない。今回の研究では、本症候群のモデルiPS細胞の作製を行い、脈管疾患に対する新しい研究手法としての「微小チップ上の血管網と、その灌流技術」を用いることで、病態の一端を明らかにすることができた。今後さらに本研究手法を利用・応用することで、本疾患のみならず他の脈管疾患の病態解明や治療法開発への発展が期待される。
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