研究課題/領域番号 |
21K15916
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石橋 嶺 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50843299)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 循環腫瘍細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで簡便なポリマー樹脂CTCチップを応用し、閉塞性大腸癌に対する内視鏡的金属ステント留置術の前後でのCTC数の変化を中心に検討しつつCTCの確実な捕捉法を樹立してきたが、本研究では、CTCの捕捉だけでなく その遺伝子解析研究を進め、大腸癌患者を対象に捕捉したCTCのホットスポットの遺伝子変異の半網羅的解析とRNA発現状況の半網羅的解析を行って、それらと臨床情報とを統合して解析することで真に遠隔転移惹起と相関する遺伝子変異・発現遺伝子セットを同定する。そのうえで、転移ドライバー分子を絞り込み、機能解析を加えて大腸癌遠隔転移責任分子を同定する。
|
研究成果の概要 |
オンコパネルを用いた遺伝子解析に基づく薬剤決定に見られるように、癌の診療は癌細胞内の遺伝子変異・発現情報に基づく診療に急速にシフトしつつある。したがって、今後、簡便に、頻回に、癌細胞の遺伝子情報を取得する方法が必須となると考えられる。血中循環腫瘍細胞(circulating tumor cell)の捕捉はその手法のひとつであるが、本研究ではCTCの捕捉だけでなく その遺伝子解析研究を進め大腸癌遠隔転移惹起と相関する遺伝子変異・発現遺伝子セットを同定し、機能解析を加えて大腸癌遠隔転移責任分子を同定するとともに、CTCの捕捉と遺伝子解析の臨床的有用性を実証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト大腸癌患者で捕捉される循環腫瘍細胞の遺伝子発現状況の解析と、その後の臨床情報とを統合して解析を行うことで、遠隔転移に真に関わる分子を同定できることを証明しえた。さらに、その機能解析を実験的に行って生物学的な機能解明に貢献し、CTCの捕捉と遺伝子解析の有用性について、検体・基礎的手法・統合解析・臨床情報といったものが高度に組み合わさって初めてできた研究であり、それだけでもオリジナリティーが高く、CTC研究分野・Personalized medicine の促進にもブレークスルーをもたらしうると考えられる。
|