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大腸癌微小環境における治療標的としての線維芽細胞活性化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K15922
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所) (2022-2023)
大阪大学 (2021)

研究代表者

吉井 俊輔  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 消化管内科医長 (90771882)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード大腸癌 / 癌微小環境 / 癌関連線維芽細胞
研究開始時の研究の概要

大腸癌は本邦において最も罹患数の多い悪性新生物であるが、未だⅣ期の5年生存率は低いままであり新たな治療標的分子の探索は喫緊の課題である。線維芽細胞は、癌間質の主要な構成細胞で癌関連線維芽細胞と称され、癌微小環境において癌進展に有利な環境を提供しうるため新たな治療標的として注目される。本研究では、大腸癌細胞由来エクソソーム中マイクロRNAアレイ解析と大腸癌切除検体より抽出した線維芽細胞DNAアレイ解析の網羅的解析結果から癌関連線維芽細胞の活性化機構における新規発現マーカーとしてアペリンレセプター(APJ)に着目し、アペリン-APJ経路の新たな治療標的としての可能性を明らかにする。

研究実績の概要

本研究は、癌微小環境における癌関連線維芽細胞の活性化機構を解明することで、新たな治療標的分子を探索することを目的とするものである。その機構の一つ として線維芽細胞におけるアペリン-アペリンレセプター(APJ)経路の意義に着目して検討をすすめている。
大腸癌において研究をすすめ、結腸由来線維芽細胞株を用いたin vitroの解析にて、線維芽細胞APJ抑制が線維芽細胞活性化を促進し、その細胞内機構として、 線維芽細胞におけるTGF-β-smad経路が活性化しており、アペリン-APJ経路は線維芽細胞TGF-β-smad経路に対する抑制機構として働いている可能性をin vitro、 in vivoにて確認した。
とくに癌細胞のp53機能欠損に着目して研究をすすめており、大腸癌切除検体(内視鏡的切除)で粘膜下層浸潤を認めたものにつき、免疫染色を用いて検討を 行った。癌細胞のp53染色性によって間質のAPJ染色との関連を検討したところ、癌細胞のp53染色陽性のものに比してp53染色陰性のもので間質のAPJ染色性は低かった。この結果はin vitroでのp53機能欠損大腸癌細胞により共在する線維芽細胞のAPJ発現が抑制される結果と合致していた。大腸癌切除検体の解析については、さらにリンパ管侵襲や大腸癌組織型など、またリンパ節転移や切除後の臨床経過(予後)などとの関連についても検討を行う方針にて対象症例のリストを作成し、見積りなど準備をすすめている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究者の所属異動に伴い、研究環境の調整が必要であった。研究計画として免疫染色による臨床検体の解析を主に予定しており、下記の今後の研究の推進方策に則り、異動先研究機関において解析対象となる症例の臨床検体リスト作成、見積り施行している。

今後の研究の推進方策

大腸癌切除検体を用いて、免疫組織化学染色法により大腸癌間質部のAPJ発現を定量化する。間質APJ染色結果とリンパ管侵襲や癌組織型、また転移の有無やその後の再発の有無、予後などの臨床情報との関連について検討を行う。上記臨床情報との関連が示されれば、有用なバイオマーカーとなりうる。
これら研究結果については学会発表や学術論文投稿を通して発表を行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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