研究課題/領域番号 |
21K15938
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
桑原 崇通 愛知県がんセンター(研究所), システム解析学分野, 研究員 (10816408)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 消化器内科 / 人工知能 / deep learning / EUS / 膵癌 / 膵嚢胞 / 膵臓 / 超音波内視鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌や膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)など画像診断単独では診断が困難な膵疾患に対する診断能向上のために、申請者は超音波内視鏡(EUS)画像に対して人工知能(AI)を用いた新規画像診断技術開発を行っている。全国規模の多施設前向き研究を計画する。また、スーパーコンピューターを用いて多施設で集積した画像を学習させAIのさらなる診断能向上を図り、日本消化器内視鏡学会から画像収集やAI作成の研究協力を受け以下の研究を行う。 1)IPMN良悪性診断に対する多施設後ろ向き研究 2)膵腫瘍の良悪性診断に対する多施設後ろ向き研究 3)膵疾患鑑別に対する多施設前向き研究
|
研究成果の概要 |
1)IPMN良悪性診断に対する多施設後ろ向き研究:全体で約600例のIPMN症例のEUS画像を集積、スーパーコンピューターを用いてIPMNの良悪性判定を行うAIを開発しその精度を判定したところaccuracy 87%という結果であった。現在論文作成中である。2)膵腫瘍の良悪性診断に対する多施設後ろ向き研究、3)膵疾患鑑別に対する多施設前向き研究:2)3)に関して研究計画を立案し製品化へ向けて企業と協議したが膵疾患の有病率の低さのため市場が狭く開発コストが回収できないという返答が多く製品化を断念した。出口戦略変更のためデータ収集の方法も変更が必要となり2)3)は計画中止した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超音波内視鏡(EUS)画像をAIによって解析することによって、膵疾患診断(膵腫瘍、膵嚢胞)において既存の画像診断技術より高度に診断することが可能であったことが示された。この技術を内視鏡診断機器に搭載することで、今まで診断困難であった病変を場所を選ばず診断できる可能性が示唆された。膵疾患の診断は医師によりかなり差異があるため、医療の質の均てん化できる可能性がある。しかしながら、現状市場規模が小さく製品化への道筋が立っていない状況である。今後製品化へのコストを下げる研究を新たに立ち上げ社会実装を試みる予定である。
|