研究課題/領域番号 |
21K15942
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
三好 正人 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (20844385)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | iPS由来肝細胞 / オルガノイド / 肝細胞癌 / HBVインテグレーション / iPS細胞 / 肝癌 / HBV / 肝細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
成熟肝細胞培養系の欠如は、臨床応用・基礎研究において課題である。ヒトiPS細胞由来肝細胞(iPS-Heps)も着目されてきたが、同様に維持培養は不可能であった。そこで本研究ではiPS細胞より誘導したiPS-Hepsを用いた新規肝細胞オルガノイド培養系を構築し、肝細胞癌における変異を再現した遺伝子編集ヒトiPS細胞から誘導した肝細胞オルガノイドを用いた解析により、新規肝細胞癌発癌メカニズムを明らかとする。更には独自に開発したヒトiPS細胞由来星細胞を始めとした肝臓構成細胞を組み合わせた肝オルガノイドを構築し、発癌過程における肝細胞―星細胞間相互作用の果たす役割を解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
研究代表者は、本研究において肝細胞性を高く保持したヒトiPS細胞由来肝細胞オルガノイド培養系を構築すること、及び遺伝子編集iPS細胞を用いた肝細胞癌発癌過程の解明を目的として、本研究を行った。iPS細胞から肝細胞を誘導する方法及び、その後の3D培養条件の至適化により、肝細胞性を高く保持した培養系を開発した。更には、肝細胞癌で同定したHBVインテグレーションを再現するiPS株の樹立に成功した。樹立したiPS細胞株を肝細胞系譜へ分化させると増殖能亢進を認め、肝発がんのメカニズムの一端を模倣した病態モデルの作成に成功し、そのメカニズム解明から治療標的の探索を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、従来では不可能であった肝細胞性を高く保持しながら維持培養が可能である新規ヒトiPS細胞由来肝細胞オルガノイド培養系を構築することができた。増殖する肝細胞という新規プラットフォームの有用性の高さから、学術集会で主題演題としての発表を行うなど高い評価を得た。また、HBVインテグレーションを再現したiPS細胞を解析することで肝細胞癌におけるHBVインテグレーションのメカニズムの解明を行った。同様に複数の学会で発表し、学会賞を受賞するなど高い評価を得た。
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