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炎症性腸疾患関連大腸癌の免疫微小環境に影響を与える重要因子の検索

研究課題

研究課題/領域番号 21K15971
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

石川 恵里  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70872894)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード炎症性腸疾患関連腫瘍 / 潰瘍性大腸炎 / 炎症性腸疾患関連大腸癌 / Epstein-Barr virus
研究開始時の研究の概要

炎症性腸疾患(IBD)の慢性炎症に伴い発症する大腸腫瘍は、IBDに対して免疫抑制治療が施されている状態でもあり、その免疫微小環境の解析は炎症性発癌の病態解明に重要である。本研究では、腫瘍化したIBD炎症組織の免疫微小環境におけるEpstein-Barr virus関与の評価、免疫組織化学染色によるPD-L1発現の評価、デジタルカウント遺伝子発現解析によるがん免疫関連遺伝子の網羅的発現解析を施行し、免疫微小環境における炎症性発癌のkeyとなる新たな因子の同定を目指す。

研究実績の概要

潰瘍性大腸炎関連大腸腫瘍における腫瘍微小環境の特殊性を明らかにするために、まずは微小環境に影響を及ぼすと考えられる細胞傷害性T細胞、マクロファージ、制御性T細胞の評価を行った。それぞれ抗CD8抗体(cloneC8/144B)、抗CD163抗体(clone10D6)、抗FoxP3抗体(clone236A/E7)を用いた免疫組織化学染色を行い、画像解析ソフトHALOを用いて腫瘍内領域、腫瘍辺縁領域の陽性細胞数を定量的に評価し、Stage、組織型、リンパ管侵襲の有無、静脈侵襲の有無、潰瘍性大腸炎の内視鏡的活動性、免疫抑制薬使用の有無との関連を検討した。T1以上の浸潤癌では、CD8陽性T細胞は腫瘍内領域においては特に関連は認めなかったが、腫瘍辺縁領域においてはリンパ管侵襲陽性例で有意に少なく、CD163陽性マクロファージは腫瘍内領域・腫瘍辺縁領域のいずれにおいても高・中分化型腺癌と比較して低分化型腺癌・粘液癌で優位に少なく、FoxP3陽性T細胞は腫瘍内領域・腫瘍辺縁領域のいずれにおいてもリンパ管侵襲陽性例で有意に少ない結果であった。また免疫抑制薬使用群と非使用群の比較では、年齢、病変部位、組織型、Stage、脈管侵襲、内視鏡的活動性のいずれにおいても有意差は認めなかった。引き続き潰瘍性大腸炎関連大腸腫瘍の免疫微小環境のさらなる詳細な評価を行うために、一部の症例においてデジタルカウント遺伝子発現解析を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

RNAを用いた遺伝子発現解析に際して、抽出したRNAの質基準を満たさない症例が多く、RNAの適切な抽出方法の検討に時間を要している。

今後の研究の推進方策

12例においてホルマリン固定パラフィン包埋切片より十分なRNA品質が得られる手法でRNA抽出を行い、PanCancer Immune Profilingパネルを用いてデジタルカウント遺伝子発現解析を行い、潰瘍性大腸炎関連大腸腫瘍の免疫微小環境の特徴を明らかにする。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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