研究課題/領域番号 |
21K15996
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹内 文彦 京都大学, 医生物学研究所, 特定助教 (20852437)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | B型肝炎ウイルス / HBV / cccDNA / In vivo / 環状DNA |
研究開始時の研究の概要 |
B型肝炎ウイルス(HBV)は世界で4億人以上、わが国でも100万人以上の慢性感染者がいる。現在、核酸アナログ製剤を中心とした治療が行われているが、根治には至っていない。これは、HBVが感染細胞内で形成する環状DNAが除去できないことによる。申請者らはこれまでに、HBV 環状DNAを減少させる化合物、ジクマロールを発見した。本研究では、このジクマロールをHBV感染したマウスに長期投与を行い、HBVの減少を確認する。長期投与による効果が見られた場合、ジクマロールによるHBV 環状DNAの排除機構を解析する。この長期投与によって、HBVの根治のための新たな知見が得られると考えられる。
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研究成果の概要 |
B型肝炎ウイルスに対するジクマロールの効果は、複数の細胞実験系で確認できた。しかし、B型肝炎ウイルス感染した遺伝子改変マウスにジクマロールを投与したが、抗B型肝炎ウイルス効果は確認することができなかった。これは薬の効果よりも、B型肝炎ウイルスの増えるスピードが速かった可能性が考えられた。これらの知見は今後のB型肝炎ウイルス完治のための治療薬研究に貢献できると期待できる。 ジクマロールを発見した実験系によって、強い化合物が複数、示唆された。しかし、候補化合物の一つは安定性が低いことが分かった。現在は残りの化合物候補を評価しており、ジクマロールよりも強力な治療薬を発見することが期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
B型肝炎ウイルスの根治に向けた治療薬の開発において、既存の治療薬とは全く異なる種類の治療薬開発を行なった。結果、複数の候補治療薬が発見された。現在は、より少ない量で効果が出るように、治療薬の改良などを目指している。
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