研究課題/領域番号 |
21K16014
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷部 雄飛 東北大学, 大学病院, 助教 (50779775)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 頻脈誘発性心筋症 / カテーテルアブレーション / オミックス解析 / 拡張型心筋症 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
2021年度から2023年度は、頻脈性不整脈合併低左心機能症例の治療前の心機能評価、カテーテルあるいは薬物治療前の血清サンプルの採取を行う。その後、3、6、12ヶ月とフォローアップを行う。2024年度上半期で症例を固定し、フォローアップ時の心機能データをもとに、TICおよびDCMの診断を確定する。採取していた血清サンプルのオミックス解析を行い、両者を比較し、鑑別マーカーとなるものがあるかを評価する。
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研究実績の概要 |
心房細動などの頻脈性不整脈を有する患者は、左室収縮力低下を合併することが少なくない。頻脈の治療後に左室収縮能の改善を認める場合は、頻脈誘発性心筋症と診断されるが、治療前は拡張型心筋症との鑑別が困難なことが多い。そのため、頻脈誘発性心筋症の最善の治療は頻拍の根治であるが、より重症な状態であるほどリスクを鑑み、カテーテルアブレーションを第一選択とすべきかどうか、治療方針の判断に苦慮することが多い。 本研究の目的は、オミックス解析を基に、頻脈誘発性心筋症と拡張型心筋症との鑑別診断に有用なバイオマーカーを探索し、治療法の判断に際して有用な情報を提供することである。 本研究では、頻脈性不整脈を合併した低左心機能症例において、心エコー、MRI等により詳細な心機能の評価、二次性心筋症の否定を行う。カテーテルアブレーション施行時にオミックス解析用の採血検体を採取する。その後の経過を3、6、12ヶ月とフォローアップし、心機能改善の有無により頻脈誘発性心筋症かどうかの診断を行う。アブレーション時点での検体のオミックス解析を行うことで、事前診断可能な頻脈誘発性心筋症における特異的な血清 マーカーが存在するかを検討する。 2021年12月以降、症例登録を開始し、2022年3月までに11例の症例登録、カテーテルアブレーションを施行した。診断が確定した最初の5例に関してはオミックス解析を施行し結果を確認中である。残りの症例はアブレーション後の経過をフォローアップしているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度は、COVID-19蔓延下でカテーテルアブレーションを制限したため、症例登録3例のみと遅れがでたが、2022年秋以降は、月平均1-2例での症例登録を行えるようになった。全体としてはやや遅れているが、本年度は10-15例の症例登録が見込まれる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、頻脈性不整脈を合併した低左心機能症例に対する治療に際して、カテーテルアブレーションの適応がある症例の登録を進めていく。最初の5例のオミックス解析結果が出たところで、候補となりうる血清マーカーがあるかを確認し、その後の研究計画の修正が必要かを判断する。
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