• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

高血圧症におけるIV型コラーゲン分解産物tumstatinの役割解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K16067
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

安田 純平  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90850777)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード循環薬理学 / 高血圧症 / 血管リモデリング / 細胞外マトリックス / マトリクリプチン
研究開始時の研究の概要

高血圧性心疾患の患者数は増加の一途を辿っている。その発症・進展に伴う心リモデリングにより発現量が変動する、IV型コラーゲンα3鎖分解断片tumstatinの役割には未解明な点が多い。申請者はこれまでに、tumstatinが虚血性心疾患に対して心保護作用を示す可能性を見出した。本研究では、①血管リモデリングにおけるtumstatinの機能解明、②各種高血圧症モデルにおけるtumstatin発現動態と血圧の相関関係の解析、③高血圧性心疾患モデル動物へのtumstatin慢性投与の治療効果を検討する。これにより、tumstatinの新規高血圧症・心不全治療薬としての応用可能性を提示していく。

研究実績の概要

高血圧症は致死率は低いが様々な病気のリスク因子となる疾患であり、日本国内の罹患者が非常に多いことから医療経済学的にも問題となっている。高血圧は体循環における末梢の抵抗血管の反応性低下や血管壁の肥厚を含む血管リモデリングが生じることで進展していく。一方、肺循環は体循環と異なり、心臓と肺の間をつなぐ経路である。この中で肺動脈圧が亢進する病態が肺高血圧症であり、特に肺動脈性肺高血圧症は難病に指定されている。Tumstatinは細胞の足場である基底膜を構成するIV型コラーゲンα3鎖が分解されることで初めて生理活性を示す内因性因子である。申請者はこれまでに、Tumstatinの活性領域ペプチドであるT3 peptideが虚血性心疾患に対して保護的に働く可能性を提示してきた。TumstatinのもとになるIV型コラーゲンα3鎖は心臓での発現量が少なく、肺や腎臓で高
発現していることが知られている。肺や腎臓は心臓と密接に関係しており、また心機能、肺機能、腎機能の低下と血圧も関連している。このことから、申請者はTumstatinは肺や腎臓で作られたTumstatinは循環血液にのって一部が心臓に分布するのではないか、そうだとするならば血管を構成する血管平滑筋細胞に対しても何らかの役割を果たしているのではないかと考えて本研究計画を立案した。
今年度はヒトT3 peptideを合成して、以前報告したラット心筋芽細胞株H9c2を使用して、所属研究室における実験条件を検討した。次年度はラット由来のFull length Tumstatinを合成して、高血圧症モデルラットに及ぼす生理学的作用を検討するとともに、ラットおよびヒトT3 peptideで作用に違いがあるのかを検討することで、ヒトT3 peptideの高血圧症に対するペプチド医薬品としての応用可能性について検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前年度までは所属研究機関の変更や、申請者を含む研究室人員のリセットに伴う研究室のセットアップに多くの時間を費やした。
今年度は、ヒトT3 peptideを合成して、以前に報告したラット心筋芽細胞株H9c2に対する影響を再現できるのか確認実験を行った。しかし以前の所属と現所属研究室の細胞培養環境の違いによってH9c2細胞の反応性が異なったために、実験条件の再設定から取り組んだことによって予想以上に時間を要したことから、やや遅れていると評価した。

今後の研究の推進方策

研究室内の実験環境がある程度整ってきたので、本研究課題に関する実験を本格化していく。ラット由来のFull length Tumstatin、およびヒトあるいはラットT3 peptideで血管平滑筋細胞を刺激した際の影響を検討していく。また現在の研究室は電気生理学的手法を行うことができるので、Tumstatinで刺激した血管平滑筋細胞の電気活動の測定も行っていく。一方で、摘出血管標本を使用したex vivo血管収縮張力測定やin vivoでの観血的・非観血的血圧測定については実験機器が不足している。前述の研究手法は、申請者の出身研究室が得意とする手法であるため、実験技術の指導や現地での実験機器の貸出といった方法で協力を仰ぎたいと考えている。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 和歌山県立医科大学医学部 薬理学講座 ホームページ

    • URL

      https://www.wakayama-med.ac.jp/dept/igakubu/160416/index.html

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書 2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi