研究課題/領域番号 |
21K16087
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小西 明英 神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (90839888)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 心電図同期型 / バルーン大動脈弁形成術 / 重度大動脈弁狭窄症 / 非臨床試験 / 高頻脈ペーシング / 経皮的大動脈弁形成術 / 新規治療デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
従来BAVでは、高頻拍ペーシングの併用が必須であるため、手技は煩雑であり、効果も一時的であった。これまで申請者は、BAVにおいて頻回に大動脈弁を拡張(頻回拡張)することで、従来の1~3回拡張と比較して有意に弁口面積を獲得できることを報告した。しかし従来型BAVで頻回拡張を実際に行うことはしばしば困難である。本申請研究では、拍動に合わせバルーンを拡張・収縮させることで、高頻拍ペーシングを不要とする新たなBAVを開発することを目的とする。研究期間で、心電図同期駆動システムを試作し、非臨床試験においてコンセプトの検証を行うとともに、安全性と有効性を得るために必要な項目を整理し明確化する。
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研究成果の概要 |
頻回拡張型BAVを実現するために、心電図同期機能を有する駆動機及びバルーンの作製を行った。駆動機については、大動脈内バルーンパンピング術の拡張圧は0.2atm程度であったのに対して、大動脈狭窄弁を拡張するためには1~3atmの拡張圧が必要であった。一方本医療機器を用いたBAVにおける重篤な合併症として、バルーン破裂に伴う空気塞栓が挙げられる。そこでバルーンの膜を2重にすることで、空気の漏出の可能性を抑えた。2重膜バルーンと高圧駆動機の評価を行うために、非臨床試験を実施した結果、心電図同期BAVはバルーンの破裂を伴うことなく、高頻脈ペーシングなしで頻回拡張することが可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本医療機器の創出により、高頻脈ペーシングなしでも頻回拡張を実施できるため、患者の安全性が向上することに加えて、従来のBAVで問題であった手技の煩雑さを克服することが可能であるため、今まで治療できていなかった重度大動脈弁狭窄症患者に対して、広く治療を提供できる可能性がある。これにより、従来TAVIとBAVの治療には空白領域が存在していたが、本医療機器この空白領域を埋める新しい位置づけの治療法となりえる。
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