研究課題/領域番号 |
21K16110
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤原 隆行 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (40836441)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 肺動脈性肺高血圧症 / 三次元可視化 / シングルセルRNA解析 / 肺高血圧症 / DNA損傷 / 血管内皮細胞 / 血管平滑筋細胞 / 血管新生 / 組織透明化技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では従来の分子生物学的手法に加え、新規三次元病理解析システムによる微小環境リモデリング評価および、新規遺伝性PHモデル動物の作成を行い、従来では困難であった生体内構造のダイナミックな変化を可視化、新規PH病態解明を推し進めていく。また肺移植時のヒトPH患者の生体試料を用いて、PHマウスとの類似点・相違点も検証し、将来的にヒト試料を用いた病期の推定や治療方法の選択に役立つシーズの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
BMPR2ミスセンス変異(p.Tyr247X)の導入および肺内皮細胞Pgc1α特異的ノックアウトにより、新規肺高血圧症モデルマウスの作成に成功した。このマウスを三次元可視化システムにより解析したところ、plexiform lesionと思われる病変の三次元可視化に成功した。またシングルセルRNA解析を施行したところ、内皮細胞において特異的なクラスターを複数認め、その一部ではDNA損傷に応答する因子の発現が上昇しており、病態の背景にはDNA損傷が関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト肺動脈性肺高血圧症の遺伝子異常を背景とする生理的な肺高血圧症モデルマウスの作成に成功した。これにより、過去の人為的な肺高血圧症モデルマウスでは十分に知りえなかった病態生理についての検討が可能となると考えられる。またこのマウスを三次元可視化することにより、過去には報告のないplexiform lesionの可視化に成功することができた。さらいにはこのマウスのシングルセルRNA解析により、異常な内皮細胞亜集団を特定・発現変動遺伝子を解析することにより、新規治療ターゲットの探索につながると考えられる。
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