研究課題/領域番号 |
21K16152
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
佐々木 潤 久留米大学, 医学部, 助教 (60569424)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 小児喘息 / 肺の発育障害 / 低肺機能 / 喘息コントロール / 気管支喘息 / 小児 / 気管支ぜん息 / 生命予後 / コホート |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、乳幼児から小児期のぜん息は肺の発育障害の要因で、成人期の非喫煙の慢性閉塞性肺疾患に進展するという作業仮説を建てた。本研究では、大牟田市のコホート研究データを用いて、小児ぜん息のコントロールレベルに応じた肺機能データの経年変化および成人に達した際の気流閉塞保有率を比較検討する。また気流閉塞の有無が生命予後にどのように関与するかを検証することで、ぜん息に対する新たな管理法の開発に繋げたい。
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研究成果の概要 |
大牟田公害関連慢性呼吸器疾患認定患者コホートデータを用いて、喘息児505名を解析し、男児と女児それぞれ6-11歳と12-17歳における特徴や肺機能を、喘息コントロール不良群と良好群で比較した。コントロール不良群では、男児女児ともに、小児期の肺機能(対標準1秒量)が有意に低かった。一方で肺機能の成長の傾きは両群で差を認めなかった。不良群では男児女児ともに、若年成人期(18-20歳)に閉塞性換気障害を有する割合が有意に高かった。今回小児期の喘息コントロール不良が低肺機能につながることが明らかになり、小児の早期からの喘息管理の重要性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海外での報告と同様に、小児期の喘息コントロール不良が小児期および若年成人期の低肺機能につながることが、日本人の長期コホートデータにおいても確認できた。小児期の早期かつ持続的な喘息管理は、成人期に正常な肺機能を維持すること、さらには肺の成長障害に伴う慢性閉塞性肺疾患の発症割合を減少させることにつながると考えられる。小児期からの早期かつ持続的な喘息管理の重要性が示された。
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