研究課題/領域番号 |
21K16153
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
木下 義晃 福岡大学, 医学部, 講師 (30882625)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 特発性上葉優位型肺線維症 / 血清バイオマーカー / LTBP-4 |
研究開始時の研究の概要 |
特発性上葉優位型肺線維症は、組織学的に弾性線維の増生を特徴とする稀な間質性肺炎で ある。上葉優位型肺線維症ではKL-6に代表される既存の間質性肺炎のバイオマーカーは上昇せず、新規バイオマーカーの探索が求められている。 本研究では、上葉優位型肺線維症の病態の本質である弾性線維の形成に関連するlatent transforming growth factor-β binding protein 4 (LTBP-4) に着目し、上葉優位型肺線維症の血清バイオマーカーとしての意義を検証する。
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研究実績の概要 |
現在、上葉優位型肺線維(PPFE)患者の血清サンプルの集積が終了しており、既に約200例の血清を集積した。令和5年度、これらの血清を用いてlatent transforming growth factor-β binding protein 4(LTBP-4)を測定した。その結果、血清LTBP-4はPPFEの診断に有用なバイオマーカーであることが判明した。この成果の一部は、第3回日本びまん性肺疾患研究会(2023年9月30日、東京)で報告した。またLTBP-4の臨床的意義を理解するために、LTBP-4値と臨床パラメータとの関連を調査することが不可欠である。PPFE患者の呼吸生理学的特徴として、残気率が上昇することは以前から知られていたが、その機序は明らかにされていなかった。我々は57名のPPFE患者を解析し、PPFE患者の残気率上昇は胸郭の扁平化が原因であり、残気率はPPFEの疾患進行の指標であることを見出した(Kinoshita et al. Platythorax increases residual volume/total lung capacity in idiopathic pleuroparenchymal fibroelastosis)。今後得られる、残気率のデータと血清LTBP-4値との関連を示すことは、LTBP-4の臨床的価値を高めるために重要であると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度に既に集積した血清を用いたLTBP-4の測定を終え、血清LTBP-4がPPFEの診断に有用であることを国内学会にて報告した。令和6年度中にその結果をまとめて論文として発表する予定である。上記は順調に研究が発展していることを意味する。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、前向き国内コホートで集積されたPPFE患者の臨床情報を収集し、血清LTBP-4値との関連を明らかにする。その後、得られた成果を国内外の学会で発表し、論文として発表する予定である。
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