研究課題/領域番号 |
21K16164
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松田 潤 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (10778260)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 糸球体上皮細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
Rho-GTPaseは細胞内のアクチン骨格を制御する蛋白群である。近年、糸球体上皮細胞(ポドサイト)におけるRho-GTPase活性の異常が細胞形態に変化をもたらし、尿蛋白を引き起こすことが明らかとなってきた。本研究ではポドサイトのRho-GTPase活性がどのように調節されているかを解明する。尿蛋白は慢性腎臓病(CKD)の予後予測因子であることから、CKD進展に歯止めをかける新規治療の開発へと繋げたい。
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研究実績の概要 |
Rho GTPaseは細胞内アクチン線維の分解・再構築を制御し、細胞形態に重要な役割を果たしている。Rho GTPaseはGuanine nucleotide Exchange Factors (GEF)によって活性化され、GTPase-Activating Proteins (GAP)によって不活化される。これまでの研究から、糸球体上皮細胞(ポドサイト)の代表的なRho GTPaseの1つであるRac1の活性異常が尿蛋白や糸球体硬化に関わることが示されているが、その制御機構は明らかでない。 そこで本研究では近位依存性ビオチン標識法により、ポドサイトにおけるRac1のGEF、GAPおよびその他関連因子の同定を試みた。その結果、GEFではARHGEF7やFGD6が、GAPではARHGAP31やARHGAP10などが検出され、ポドサイトのRac1活性は主にこれらのGEFとGAPによって制御されていることが示唆された。 また、GEF・GAP以外にGIT2がRac1関連因子として同定された。培養ポドサイトを用いた免疫染色によりGIT2の細胞内局在を評価したところ、GIT2は接着斑構成蛋白の1つであるパキシリンと共局在していた。樹立したGIT2欠損ポドサイトでは対照細胞と比較してRac1活性の上昇を認めた。GIT2欠損細胞の面積は対照細胞と比較して有意に増加し、Rac1阻害剤を投与することにより有意に減少した。以上より、ポドサイトのGIT2は接着斑に局在し、Rac1活性を制御することで細胞形態の維持に関わると考えられた。 CRISPR/Cas9によりGIT2欠損マウスを樹立した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画どおりに研究を実施し、都度適切なトラブルシューティングを実行できたためと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
樹立した動物モデルを用いて生体におけるGIT2の機能解析を行う。また、GIT2欠損細胞を用いて、GIT2がRac1活性を亢進する分子メカニズムを解明する。
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