研究課題/領域番号 |
21K16170
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
佐藤 浩司 順天堂大学, 大学院医学研究科, 助教 (60888650)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / 腎線維化 / 腎性貧血 / エリスロポエチン / 低酸素誘導因子 / DNAメチル化 / TGFβ / REP産生細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
造血刺激因子エリスロポエチン(EPO)は腎EPO産生細胞(renal EPO producing cells: REP細胞)により産生される。腎障害時、REP細胞は筋線維芽細胞に形質転換することでEPO産生能を喪失し、腎線維化と腎性貧血の双方の発症に関与する。先行研究で申請者が樹立したREP細胞由来の細胞株であるReplic細胞は筋線維芽細胞の性質を有するが、本研究は同細胞株に対してTGFβの阻害、DNAメチル化の除去、HIF2α遺伝子の強制発現を施すことで、EPO産生の可塑性を評価することによる腎性貧血の発症機序の解明および新規治療ターゲットの発見を目的とする。
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研究実績の概要 |
腎エリスロポエチン産生細胞(REP細胞)由来の細胞株であるReplic細胞は、障害腎においてREP細胞が形質転換した筋線維芽細胞の形質を有しており、エリスロポエチン(EPO)産生能を喪失している。Replic細胞のEPO産生能喪失の原因として細胞自律的なTGFβシグナルの活性化およびEPOと低酸素誘導因子HIF2αの遺伝子領域のDNAメチル化による遺伝子発現抑制が明らかになっている。 DNAメチル化に対し、DNAメチル化酵素阻害薬や、TGFβ阻害薬であるSB431542の投与では、形質転換の抑制は限定的であった。また、ウイルスルスベクターを用いたHIF2αの恒常的過剰発現を試みたが、細胞へのウイルス感染は確認されず、プラスミドを用いたHIF2αの一過性過剰発現においても、現在のところHIF2α恒常的過剰発現の細胞は得られていない。さらに、REP細胞形質転換の考えうるメカニズムに対し、RASシグナル阻害剤やヒストン脱アセチル化酵素阻害剤を試みたが、HIF2αの遺伝子発現の亢進は認められたものの、EPO産生誘導は認められなかった。以上から、Replic細胞の形質の可塑性は一部認められるものの限定的であり、現時点では不可逆的に形質転換したREP細胞のモデルであることを前提に検討を進めた。REP細胞のマーカーであるCD73に関して、セルソーティングでCD73発現が高い群と低い群に分取したところ、発現が高い群で線維化マーカーの発現が低いことが明らかになったため、CD73は線維化の重症度と逆相関を示す可能性が示唆された。さらに、Replic細胞において、SB431542投与や間葉系細胞用培地での培養により、種々の線維化マーカーの中でもCalponin 1が鋭敏な低下を示すことが明らかとなり、この分子が臓器線維化の中でも腎線維化において有用なマーカーである可能性が示唆された。
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