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金属アレルギーの病態におけるスプラバシンの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K16207
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53050:皮膚科学関連
研究機関浜松医科大学

研究代表者

中澤 慎介  浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (10883176)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2021年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード金属アレルギー / スプラバシン / ニッケル
研究開始時の研究の概要

金属アレルギーは接触皮膚炎以外にも、扁平苔癬、掌蹠膿疱症、手湿疹、痒疹、アトピー性皮膚炎等、多くの皮膚アレルギー疾患に関与すると推測されている。しかしながら、金属 アレルギーの発症機序はいまだ不明な点が多い。
スプラバシンは重層扁平上皮で発現する分泌タンパク質の一つである。我々はスプラバシ ンが金属アレルギー発症に対して抑制的な効果を有する可能性を示した。本研究は、金属 アレルギー患者検体およびスプラバシン欠損マウスを用いて、金属アレルギー発症におけ るスプラバシンの機能とその作用メカニズムのさらなる解明を目的とする。

研究実績の概要

金属アレルギーは接触皮膚炎以外にも、扁平苔癬、掌蹠膿疱症、手湿疹、痒疹、アトピー性皮膚炎等、多くの皮膚アレルギー疾患に関与すると推測されている。したがって、その発症機序の解明は、多くの皮膚疾患の病態解明につながる可能性がある。
我々は、金属アレルギー病態解明の切り口として、スプラバシンに着目した。スブラバシンは、扁平上皮組織の基底層より表層に発現する分泌タンパクである。スプラバシンは表皮細胞の分化において重要な役割を果たしていると考えられる。我々はこれまでに、スプラバシンの発現がアトピー性皮膚炎で低下していること、その中でも、金属アレルギーを合併しやすいことが知られている内因性アトピー性皮膚炎で有意に減少することを見出した。また、スプラバシンの欠損マウスはニッケルを飲水付加すると血中ニッケル濃度が高く、ニッケルアレルギー反応が亢進していた。これらの事実から、我々はスプラバシンの低下が金属アレルギー発症に関連している可能性を考えた。
そこで我々は、金属アレルギーの有無により、血中のスプラバシン量が変化しているのかについて、検討をおこなった。金属パッチテストを実施した患者から血清を取得し、血清スプラバシン濃度をELISAで測定を行った。この際、内因性アトピー性皮膚炎患者検体は除外した。金属のパッチテスト陽性であった群(n=10)と陰性だった群(n=17)で血清スプラバシン濃度をMann-Whitney U検定した。その結果、金属パッチテスト陽性群で有意に血清スプラバシン濃度が低下していた。この事実は、内因性アトピー性皮膚炎と独立して、スプラバシンの減少が金属アレルギー発症の一因であることを示唆する。
今後角層のスプラバシン濃度や血清ニッケル濃度、上部消化管粘膜におけるスプラバシン発現に関しても同様に検討できれば、より一層スプラバシンと金属アレルギーの関係性を明らかにできると考える。

報告書

(1件)
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Decreased serum level of suprabasin in patients with nickel allergy2022

    • 著者名/発表者名
      Shinsuke Nakazawa, Pawit Phadungsaksawasdi, Hazuki Kageyama, Kensuke Fukuchi, Takatoshi Shimauchi, Toshiharu Fujiyama, Taisuke Ito, Tetsuya Honda
    • 雑誌名

      Journal of Dermatology

      巻: -

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2022-12-28  

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