研究課題/領域番号 |
21K16216
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
前田 耕平 昭和大学, 薬学部, 助教 (00882549)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 乾癬 / Th17細胞 / Tc17細胞 / CD83 / 細胞性免疫 / Th17 / Tc17 |
研究開始時の研究の概要 |
乾癬は自己免疫反応に起因する慢性的な炎症性皮膚疾患であり、Tc17細胞を始めとした細胞性免疫の活性化が病変の進展・悪化に寄与していることが明らかになってきた。我々は、病的なTh17サブセットが強いCD8+T細胞活性化能、およびTc17細胞誘導能を有する事を見出したが、その詳細な分子メカニズムは不明である。本研究では、病的なTh17サブセットが特異的に発現する遺伝子から、Tc17細胞の誘導に関与する分子をスクリーニングし、Th17細胞によるTc17細胞の誘導メカニズムを明らかにすることを目的とする。本研究により、Th17/Tc17を軸とした難治性疾病の病態解明に新たな期待が生まれるかもしれない。
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研究成果の概要 |
本研究では、乾癬における病的なTh17細胞サブセットの同定を試みた。さらに、乾癬の増悪と関連するCD8+T細胞の活性化に当該サブセットがどのように影響するのか検討した。我々はMCAM+CD161- Th17 subsetを乾癬における病的なTh17細胞サブセットとして同定し、このサブセットに特異的にCD8+T細胞活性化分子であるCD83をコードする遺伝子が発現していることを明らかにした。MCAM+CD161- Th17 subsetは、IL-17Aの産生とCD83を介した細胞接触により、CD8+T細胞を活性化させ、異常な免疫反応を引き起こしている可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Th17細胞から産生されるIL-17Aや、Th17細胞の活性化に関連するIL-23などを標的とした分子標的治療が乾癬に対して非常に優れた有効性を示すことから、Th17細胞が乾癬の増悪に寄与していることは明らかであったが、近年、IL-17Aを産生するCD8+T細胞や、皮膚に常在するレジデントメモリーCD8+T細胞が乾癬の皮膚炎症を惹起している可能性が明らかとなってきた。しかし、乾癬におけるTh17細胞とCD8+T細胞の相互作用に関して検討している研究は我々の知るところでは存在せず、本研究が初めて詳細な解析を実施した。
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