研究課題/領域番号 |
21K16228
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山西 絢子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座助教 (40751201)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 外胚葉性間葉系幹細胞 / 三次元培養皮膚 / ヒトiPS細胞 / single cell RNA-seq / 表皮水疱症 / 間葉系幹細胞 / Single-cell RNA-seq |
研究開始時の研究の概要 |
皮膚損傷組織は、毛包や汗腺などの皮膚付属器を消失した瘢痕性非機能的組織として修復される。申請者らは、表皮水疱症の表皮再生メカニズムを解析するなかで、外胚葉性間葉系幹細胞が表皮幹細胞とクロストークすることで、皮膚付属器を伴う非瘢痕性機能的組織再生を誘導していることを発見した。しかし、現在ヒト外胚葉性間葉系幹細胞を、特異的に採取・培養する手段はない。そこで本研究では、ヒトiPS細胞から外胚葉性間葉系幹細胞と表皮幹細胞をそれぞれ誘導し、両者を用いた三次元培養皮膚を作製する。作製した皮膚の遺伝子発現をシングルセルレベルで詳細に解析することで、非瘢痕性機能的皮膚再生メカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
皮膚損傷組織は、毛包や汗腺などの皮膚付属器を消失した瘢痕性非機能的組織として修復される。申請者らは、栄養障害型表皮水疱症の表皮再生メカニズムを解析するなかで、皮膚損傷時に骨髄から誘導される外胚葉性間葉系幹細胞が、表皮幹細胞とクロストークすることで、皮膚付属器を伴う非瘢痕性機能的組織再生を誘導していることを発見した。本研究では、ヒトiPS細胞から外胚葉性間葉系幹細胞と表皮幹細胞をそれぞれ誘導し、両者を用いた三次元培養皮膚を作製した。今後は、作製した培養皮膚をsingle-cell RNA-seqにより解析し、外胚葉性間葉系幹細胞と表皮幹細胞による非瘢痕性機能的皮膚再生メカニズムの解明を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、様々な細胞を使用した培養皮膚が作製されているが、既に多分化能を失った分化細胞を使用しているため、皮膚付属器を伴う機能的皮膚組織を再現するには至っておらず、そのメカニズムは未だ不明である。本研究は、外胚葉性間葉系幹細胞と表皮幹細胞をヒトiPS細胞から樹立し、両者を用いた三次元培養皮膚を作製し、皮膚付属器を伴う機能的皮膚の再現を目指す。また、単一細胞網羅的遺伝子発現解析により、皮膚発生時の分化細胞系譜を明らかにすることで、皮膚付属器を伴う機能的皮膚の再生メカニズムが解明できる。これらの知見は、表皮水疱症をはじめとする皮膚疾患への新規治療法を提供することができる、価値ある研究である。
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