研究課題/領域番号 |
21K16231
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
岩永 聰 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (00621947)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Pseudoxanthoma elasticum / Transcriptome / 弾性線維性仮性黄色腫 / トランスクリプトーム |
研究開始時の研究の概要 |
弾性線維性仮性黄色腫(PXE)は弾性線維に変性、石灰化を生じ、皮膚や眼、心血管、消化管などに障害をもたらす常染色体劣性の遺伝性疾患である。現在のところ、PXEに有効な治療法はなく、重症度や予後を規定する因子も明らかでない。そのため、有症状者の進行を予期出来ない上、対症療法を行うほかないことが現状である。 本研究では、これまで行ってきた疫学調査の結果や遺伝子変異の解析結果を基に、抗石灰化タンパクの測定を行い、重症度や予後を規定する因子の解明を試みる。また、トランスクリプトーム解析によるABCC6を介したシグナル伝達ネットワークモデルを構築し、病態メカニズムの解明を行う。
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研究成果の概要 |
弾性線維性仮性黄色腫の病態メカニズムを明らかにするために、トランスクリプトーム解析という研究手法に着目して、患者の病変部皮膚と非病変部皮膚、健常コントロールの皮膚からRNAを抽出し、シークエンスすることで発現している遺伝子を比較した。比較の結果、発現過多となっているいくつかの遺伝子群を同定した。各々の関連性を調べるため、iDEP.93というプログラムを用いて解析を行っているが、現時点では病態メカニズムの解明には至っていない。今後も、病態解明のための研究を続けていく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
弾性線維性仮性黄色腫においては、未だ有効な治療法が存在せず、対症療法を行うしかないことが現状である。強力な抗石灰化因子であるピロリン酸の血中濃度が低下することが知られているが、予後や重症度と相関するとする報告はなく、病態メカニズムも明らかにされてはいない。本研究で病態メカニズムが明らかとなれば、今後新たな治療法の開発に繋がるだけでなく、重症度と予後を予測する因子の同定も可能になるのではないかと考える。
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