研究課題/領域番号 |
21K16251
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
原 隆二郎 東海大学, 医学部, 助教 (90750026)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 特発性肺炎症候群 / 肺胞マクロファージ / インフラマソーム / アンジオテンシノゲン / レニン・アンジオテンシン系 / 同種造血幹細胞移植 / アンジオテンシン |
研究開始時の研究の概要 |
特発性肺炎症候群(IPS)は同種造血幹細胞移植後の致死的合併症であるが発症機序は明らかでない。免疫抑制剤等の治療は効果が乏しく予防法や治療法の確立が急務である。レニン・アンジオテンシン系(RAS)がIPSを助長する機序として、移植前処置等により刺激された肺胞マクロファージでアンジオテンシンIIによる共刺激も加わってインフラマソームの活性化が起こり、ドナーリンパ球を過剰に活性化してIPS発症に至るのではないかという仮説を考えその検証のため本研究を計画した。この機序が明らかとなればRASやインフラマソームの阻害薬がIPSの予防や治療に応用でき、さらには重症肺炎の病態解明・新規治療開発にも繋がる。
|
研究成果の概要 |
肝臓特異的アンジオテンシノゲンノックアウトマウスに対する移植後肺で、インフラマソームであるNLRP3や、NLRP3によって活性化が調節されているカスパーゼ1やIL-1βの発現を野生型と比較した結果は同等であり、本実験モデルにおけるレニン・アンジオテンシン系とインフラマソームの相関関係は見出されなかった。
In vitroでNR8383にブレオマイシンを反応させたところアンジオテンシノゲンの発現亢進を認めた。この発現亢進はアンジオテンシンIIやアンジオテンシン受容体阻害薬による影響を受けなかった。一方アンジオテンシノゲンを追加したところブレオマイシンによるアンジオテンシノゲン発現がさらに亢進した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺全体でのアンジオテンシノゲンの発現は肝臓での発現がノックアウトしていると亢進し、一方で肺胞マクロファージではアンジオテンシノゲンによるポジティブフィードバック反応を認めた。この結果より、肺胞マクロファージ以外の細胞によるネガティブフィードバック機構の存在と、肺胞マクロファージにおけるアンジオテンシノゲン受容体の存在が示唆された。
|