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骨髄微細環境における造血器腫瘍に対する神経ペプチドTIP39の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K16273
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
研究機関札幌医科大学

研究代表者

堀口 拓人  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70634674)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードneuropeptide / acute myeloid leukemia / TIP39 / 急性骨髄性白血病 / 神経ペプチド
研究開始時の研究の概要

AMLおよびMDSを始めとした造血器腫瘍では、腫瘍細胞の遺伝子変異のほか、申請者らは骨髄微細環境を形成するMesenchymal stem/stromal cell(MSC)の機能異常が、その病態進展に関与することを見出してきた。近年、骨髄内神経システムが正常造血及び造血障害に関与することが見出されつつある。最近、シナプス小胞内の神経ペプチドが造血幹細胞維持に関与することが報告された。申請者は、神経ペプチドであるTuberoinfundibular peptide of 39 residues (TIP39)の受容体であるParathyroid hormone(PTH)2受容体 (PTH2R) の高発現がAMLの予後不良であることを見出したが、その機能は不明である。

研究成果の概要

TIP39添加の有無で増殖能を比較検討したが、明らかな変化は認められなかった。このため、無血清下、飢餓状態での培養で、TIP39を添加し培養したところ、添加群で有意に細胞数が多く残存していた。さらに無血清条件下での白血病細胞株の培養で、TIP39添加群ではウェスタンブロット法で、LC3-Ⅱ分画が増加していることが明らかとなった。さらに、血清存在下での培養でも、TIP39添加によりLC3-Ⅱ分画の増加を認めた。TIP39添加群では、アポトーシスが有意に非添加群より減少していることが明らかとなり、TIP39がオートファジーを誘導し、アポトーシスを減少させる可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

オートファジーは正常細胞でも細胞生存のため必要な機構であるが、悪性腫瘍でも細胞生存とアポトーシスに大きく関与しており、治療標的としても注目され、それを標的とした薬剤が腎臓がんや乳がんに治療薬として用いられている。神経ペプチドであるTIP39がオートファジーを誘導することは、いままで報告はなく、白血病細胞株での効果も明らかではなかった。
今回TIP39がオートファジーを誘導することが明らかになり、白血病細胞株で細胞生存に関わることが明らかとなることで、造血器腫瘍のみならず固形癌への波及効果が期待される。

報告書

(2件)
  • 2022 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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