研究課題/領域番号 |
21K16288
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
金城 健太 神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (60897586)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 炎症性サイトカイン / 時計遺伝子 / Bmal1 / 滑膜細胞 / 炎症性メディエーター / オートクライン |
研究開始時の研究の概要 |
関節リウマチ(RA)は寛解と再燃を繰り返し、慢性に進行する多発性関節炎である。RA患者ではRA滑膜細胞(RA-FLS)の増殖と滑膜炎が制御不能となり関節破壊が進行する。また、病状は朝のこわばり、夜間に亢進する炎症性サイトカイン分泌を特徴とする症状の日内変動を示す。申請者はこれまで時計遺伝子がRA-FLSの増殖やRA患者の概日リズムに与える影響について報告してきたが、時計遺伝子Bmal1がRA-FLSの炎症性メディエーター産生に与える影響については、報告がない。そこで本研究では、Bmal1遺伝子がRA-FLSの炎症性メディエーター産生に与える影響とそれらを介したオートクライン機構を解明し、RA治療標的としてBmal1遺伝子制御の可能性を追究する。
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研究成果の概要 |
TNF-α、IL-1β刺激下において、RA-FLSのBmal1が各種炎症性メディエーター(MMP-3/9, IL-6, CCL2)産生を制御していることがリアルタイムPCR、蛍光免疫染色によって明らかとなった。この研究成果は、骨軟骨破壊、細胞遊走に関わる炎症性メディエーター発現、関節破壊がBmal1によって広範囲に制御されることを示唆するものである。 以上を踏まえて、Bmal1が制御する炎症性メディエーター発現機構をNF-κB転写活性の観点から明らかにする発展的な研究課題を新たに立案することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで明らかではなかったRAにおける時計遺伝子Bmal1の役割の一端が本研究により明らかとなった。本研究はBmal1による炎症性メディエーター産生機構の関連に留まらず、リウマチ関節内環境の総合的な理解につながる可能性を有するものである。さらにBmal1の新規治療標的としての可能性や症状が概日リズムを持つ関節リウマチの治療効果を最適化するための指標となる可能性を示唆するものである。
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