研究課題/領域番号 |
21K16317
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山本 祐太朗 金沢大学, 薬学系, 博士研究員 (30895446)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 三日熱マラリア / マラリアワクチン / 感染防御 / 伝播阻止 / 伝搬阻止 |
研究開始時の研究の概要 |
2種類のウイルスベクターよりなる次世代型組換えウイルスベクターワクチンプラットフォームを用いて、感染防御及び伝搬阻止効果を併せ持つ三日熱マラリア2価ワクチンの開発・臨床応用を目指している。本研究では三日熱マラリア2価ワクチン開発後、 (Ⅰ)in vitro試験により本ワクチンのタンパク発現の評価。 (Ⅱ)遺伝子組換えマラリア原虫を用いたマウスモデルで感染防御-伝搬阻止効果を評価。 (Ⅲ)アカゲザルを用いた有効性・安全性の評価。 研究期間の後半は三日熱マラリア及び熱帯熱マラリア両方に有効な2種混合ワクチン開発へと発展する。
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研究実績の概要 |
今年度は、我々が独自開発した三日熱マラリア2価ワクチン (Pvワクチン)をBalb/cマウスに免疫し更なる有効性を評価した。(I)感染防御効果の評価:Balb/cマウスにPvワクチンを免疫し、最終免疫4週間後に三日熱マラリア遺伝子組換えネズミマラリア原虫によるスポロゾイトチャレンジ感染実験を行った。コントロールマウスでは10匹全てが感染し必ず死亡するチャレンジモデルにおいて、Pvワクチン免疫マウスは100% (10匹/10匹)がマラリアの症状を示さず、非常に高い感染防御効果が示した。(II)伝播阻止効果の評価:国際共同研究強化(A)のご支援を頂き、三日熱マラリア流行地域であるブラジル・マナウスへ行き伝搬阻止効果を評価した。Pvワクチンマウス血清は、実際にブラジルで流行している三日熱マラリア原虫に対し95%以上の伝搬阻止効果を示した。また、これまでの研究データを国内学会 3回、国際学会1回発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
三日熱マラリア原虫に対し感染防御及び伝播阻止両効果を発揮する三日熱マラリア2価ワクチンを構築し、発現、免疫応答を確認後、すでに動物実験によりワクチン効果(感染防御及び伝播阻止)の検証に着手している。マウスモデルにおいて感染防御効果100%、伝播阻止効果>95%を立証した。当初計画していた目標値を大きく超える結果となった。
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今後の研究の推進方策 |
R6年度は、国内にてPvワクチンをマウスに免疫後、8ヶ月間飼育し血清の長期抗体価モニタリングを行い、ワクチンの長期的な有効性を評価する。また、8ヶ月後に感染試験を実施し、長期的な感染防御効果の維持についても検証する。国際共同研究強化(A)の研究費を用いて海外共同研究先 FMT-HVD (ブラジル マナウス)へ渡伯し、ワクチン免疫8ヶ月後のマウス血清の伝搬阻止効果を評価する予定である。最終的な解析データを学術論文及び国際学会で発表する。
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