研究課題/領域番号 |
21K16328
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
定本 聡太 東邦大学, 医学部, 助教 (30778436)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | クリプトコックス / マクロファージ / 肉芽腫 / 生体防御 / クリプトコックス症 |
研究開始時の研究の概要 |
クリプトコックス症では細胞性免疫の低下が、侵入門戸である肺病変から播種性感染への進展に関与する要因として重要であるとされる。しかしながら、播種性クリプトコックス症は細胞性免疫が低下していない人にも発症する例があり、播種性感染に関わる危険因子や生態防御機構の詳細は不明な点が多い。本研究では、非HIV感染者で発症したクリプトコックス症に関して、細胞性免疫応答の中心であるマクロファージによる生態防御の差に焦点を当て、播種例と非播種例の肺病変を病理組織学的に比較・検討することで、クリプトコックス症の播種に関与する因子を解明する。
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研究実績の概要 |
クリプトコックス症では播種性感染に関わる危険因子や生態防御機構の詳細は不明な点が多い。本研究では、非HIV感染者で発症したクリプトコックス症に関して、細胞性免疫応答の中心であるマクロファージによる生態防御の差に着目して検討をすすめている。播種例と非播種例におけるクリプトコックスの肺病変の生態防御の差を明らかにかにするため、従来の古典的な病理組織学的な検討、免疫組織化学染色を用いた検討、画像解析を用いた検討の3段階で研究を進めており、現在までに症例の抽出は完了し、それぞれの解析手法も概ね確立することができた。 具体的には従来の肺クリプトコックス症の病理組織学的な病型分類を参考としてマクロファージによる生態防御の差に焦点を当て、クリプトコックス症の肺病変の客観的な病理スコアリングシステム(Grading score)を考案・作成すると共に、免疫組織化学染色を用いた検討でクロファージの活動性が高い病変(Grading scoreのGradeが低い)ではiNOS陽性マクロファージの割合が高い傾向があることが確認できた。また画像解析では、限局群では播種群と比較して菌体1個あたりの面積が小さく、多核巨細胞が貪食する菌数が多く、多核巨細胞内の核の数が多い傾向が確認できた。これらの結果から、播種性感染に至った症例の肺病変では菌に対する細胞性免疫応答のマクロファージの生体防御が十分に発揮できていないことが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
個人的な事情ため、研究業務を一時中断せざるを得ない状況が生じてしまい、やや遅れていると判断した。画像解析に関してはいくつかアプリケーションの試作も行い、検討をすすめた。しかしながら、症例ごとに病変の組織像が多彩であることから、単純に画像解析で一括して行う評価よりも従来の病理組織学的な評価の方が安定した結果を得られる場合もあることがわかった。そのため、一部の評価項目では目視による計測やスコアリングなどの従来の古典的な病理組織学的な評価法も取り入れることとした。またいくつかの症例で認識された内因性再燃病態の視点も踏まえ、評価を行なっている。
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今後の研究の推進方策 |
症例の抽出は概ね完了したため、残りの抽出症例に関して各解析手法を用いてデータ収集を行い、結果をまとめて学会発表ならびに論文化による成果報告に繋げたい。
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