研究課題/領域番号 |
21K16337
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
加納 麻弓子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助教 (20868129)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 副甲状腺 / 多能性幹細胞 / 胚盤胞補完法 / 副甲状腺機能低下症 / マウスES細胞 / 副甲状腺機能低下症モデルマウス / 腎被膜下移植 / ES細胞 / 内分泌 |
研究開始時の研究の概要 |
副甲状腺はホルモン分泌を介して生体内のカルシウム代謝を制御する内分泌臓器である。副甲状腺機能低下症に対する現行の補充療法ではカルシウムの繊細かつ生理的な維持が困難であり、時に弊害を来すことが知られている。副甲状腺の再生医療はこのような問題を解決し、より生理的で安全な治療となることが期待される。本課題では胚盤胞補完法の技術を用い、動物体内でカルシウム応答性のある機能的な副甲状腺再生を目指す。さらに作製された多能性幹細胞由来の副甲状腺を副甲状腺機能低下症モデル動物へと移植し、生体内での機能性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
胚盤胞補完法を用いた副甲状腺の作製を試みた。Gcm2を標的とした受精卵ゲノム編集により副甲状腺欠損胚を得た。小さなマウス副甲状腺を可視化するためにPth-tdTomatoレポーターマウスES細胞を開発し、副甲状腺欠損胚に注入してキメラマウスを作製した。キメラマウスの副甲状腺はtdTomato陽性でありマウスES細胞由来であることが示唆された。キメラマウスは正常な血中Caを維持し、低Ca刺激に応じてPTH分泌を認めたことから作製された副甲状腺が機能的であることが示唆された。副甲状腺機能低下症モデルマウスへの移植実験の結果、マウスES細胞由来の副甲状腺が移植臓器として機能することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
受精卵ゲノム編集による効率的な臓器欠損胚の作製と胚盤胞補完法とを組み合わせることが、臓器補完の有用な手段となることが示唆された。Ca応答性のある機能的な副甲状腺を作製に成功したこと、多能性幹細胞由来の副甲状腺が移植臓器として有用であったことは、将来のヒト-動物間胚盤胞補完法によるヒト多能性幹細胞からの副甲状腺作製と臨床応用の可能性を示すものである。
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