研究課題/領域番号 |
21K16347
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 東京大学 (2023) 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 (2021-2022) |
研究代表者 |
林 高則 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (50749257)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | インスリン受容体基質-1 / 成長 / 中枢神経 / インスリン受容体基質(Irs)1 / 成長障害 / インスリン受容体基質 / インスリン / IGF-1 / 成長ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでに、これらのシグナルにおける主要な細胞内基質の1つであるインスリン受容体基質(Irs)1が成長や糖代謝に関与する重要な分子であることを見出したが、その責任臓器など詳細な機序は分かっていない。 本研究では、第一に中枢のIrs1による成長、寿命、老化の制御機構を、第二に中枢のIrs1による糖代謝の制御機構を、モデル動物を用いて明らかとする。さらに第三に中枢のどのニューロンにおけるIrs1がどのようなメカニズムで成長や糖代謝制御の役割を担うかについて、神経細胞レベルでのIrs1の役割を解析し、中枢のIrs1を介した成長、寿命、老化、糖代謝の制御機構の全貌に迫る。
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研究成果の概要 |
中枢神経系のインスリン・IGF-1シグナルが糖代謝や成長・寿命に関与することが報告されいるが、その分子機序、特に両シグナルの主要な細胞内基質であるIrs1の役割は不明である。本研究では脳特異的Irs1欠損マウスを作成、解析を行い、本マウスが視床下部GRHRの発現が低下し成長障害を呈すること及び骨格筋において良好なインスリン感受性を示すことを明らかとした。またIrs1発現を低下させた視床下部神経細胞株ではIGF-1刺激による神経突起の伸長が抑制された。脳のIrs1は視床下部GHRHニューロンにおけるIGF-1誘導性の神経突起伸長に関与し、成長や糖代謝に重要な役割を担っているものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では2系統の異なる脳特異的Irs1欠損マウスを独自に作成しその解析を行っており、類似の研究結果は国内外を含め発表されていない。今回の研究で我々は中枢のIrs1が神経の伸長や糖代謝に関与することを明らかとした。今後さらに中枢のIrs1の病態生理学的役割の解明へと研究を発展させることで、脳虚血や脳外傷、神経変性疾患、糖尿病等の疾患の病態解明や治療につながる可能性が期待される。
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