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ヒト膵島における嗅覚受容体を介したインスリン分泌機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K16348
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関東北大学

研究代表者

宗像 佑一郎  東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (60747070)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードインスリン分泌 / 糖尿病 / 嗅覚受容体 / 膵β細胞
研究開始時の研究の概要

研究代表者は、嗅覚受容体の一つであるOLFR15がマウス膵β細胞に発現しグルコース応答性インスリン分泌(GSIS)の促進に重要な役割を果たしていること、その相同遺伝子であるOC2C1がヒト膵島に発現していること、を明らかにしてきた。その知見に基づき、ヒトにおいて嗅覚受容体という化学受容器を用いて、膵β細胞がインスリン分泌を調節する仕組みや個体間の背景の違いによる変容、インクレチンシグナルとの相互作用を明らかとし、化合物制御でのGSIS促進による治療に向けた検討を行う。

研究成果の概要

研究代表者は、ヒト膵島に異所性に発現する嗅覚受容体の糖代謝における役割や病態への関与を解明するとともに、糖尿病の治療応用へ向けた戦略開発につなげることを目的として検討を進めた。
ヒト嗅覚受容体のOR2A7, OR5K2, OR2C1がヒト膵島に発現することが明らかとなった。しかし、ヒト膵臓の組織を用いた検討では、いずれも膵β細胞とは異なる膵島細胞に発現しており、これらの嗅覚受容体は少なくともヒト膵島において直接的なインスリン分泌の調節に関与しないことが示唆された。ヒト膵臓における嗅覚受容体の役割を解明するために更なる検討が必要と考えられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

今回の結果からは、当初期待していたヒト膵β細胞における嗅覚受容体を介したインスリン分泌機構の存在を明らかにすることはできなかった。しかし、複数の嗅覚受容体がヒト膵島に発現しており、その中には糖代謝に関連するα細胞に発現する嗅覚受容体もあることが示唆された。本研究の成果として、ヒトの嗅覚受容体はマウスの嗅覚受容体とは糖代謝調節機構における役割が異なる可能性が示唆された。ヒト膵島に発現する嗅覚受容体の糖代謝における役割の解析が進むことで糖尿病の治療標的となりうることが期待される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Roles of FoxM1-driven basal β-cell proliferation in maintenance of β-cell mass and glucose tolerance during adulthood2022

    • 著者名/発表者名
      Kohata Masato、Imai Junta、Izumi Tomohito、Yamamoto Junpei、Kawana Yohei、Endo Akira、Sugawara Hiroto、Seike Junro、Kubo Haremaru、Komamura Hiroshi、Sato Toshihiro、Hosaka Shinichiro、Munakata Yuichiro、Asai Yoichiro、Kodama Shinjiro、Takahashi Kei、Kaneko Keizo、Katagiri Hideki
    • 雑誌名

      Journal of Diabetes Investigation

      巻: 13 号: 10 ページ: 1666-1676

    • DOI

      10.1111/jdi.13846

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 嗅覚受容体の活性化が糖代謝に与える影響2022

    • 著者名/発表者名
      宗像 佑一郎, 片桐 秀樹, 山田 哲也
    • 雑誌名

      実験医学

      巻: 40 ページ: 1103-1108

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 糖尿病専門医のインスリン治療を学習した人工知能アルゴリズムの開発2022

    • 著者名/発表者名
      高橋 圭, 朝倉 敬喜, 加藤 翔, 児玉 慎二郎, 外川 遼介, 清家 準朗, 木幡 将人, 遠藤 彰, 黒澤 聡子, 穂坂 真一郎, 菅原 裕人, 川名 洋平, 宗像 佑一郎, 浅井 洋一郎, 金子 慶三, 今井 淳太, 相馬 知也, 宮田 敏男, 片桐 秀樹
    • 学会等名
      第65回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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