研究課題/領域番号 |
21K16381
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
寺奥 大貴 徳島大学, 病院, 特任助教 (80737106)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Nrf2 / 薬剤耐性 / 肝細胞癌 / 腫瘍微小環境 / CAF / Nrf-2 / ソラフェニブ / レンバチニブ |
研究開始時の研究の概要 |
近年、癌関連線維芽細胞(CAF)をはじめとする腫瘍微小環境の形成が悪性度獲得の機序として注目されており、申請者は転写因子Nuclear Factor-Like 2 (Nrf2)が、腫瘍微小環境を介して肝胆膵癌の悪性度獲得に寄与することを発見した。またNrf2が恒常的に発現している状態(Nrf2依存)が薬剤耐性に関与するという報告があり、HCCの薬剤耐性獲得に関しても、腫瘍微小環境を介したNrf2依存が重要な役割を果たしていると考えた。本研究では、Nrf2シグナルが微小環境クロストークに与える影響について検討し、HCCにおける薬剤抵抗性獲得の解明を目的とした。
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研究成果の概要 |
近年急速に新たな治療が進んでいる肝細胞癌に対する薬物療法において、癌の薬剤抵抗性の獲得が重要な課題である。研究代表者は肝癌細胞と癌関連線維芽細胞(CAF)をはじめとする腫瘍微小環境での悪性度獲得の機序に注目した。肝癌細胞のソラフェニブ・レンバチニブ耐性株を作成することに成功し、薬剤抵抗性の獲得には癌細胞とCAFの相互作用が重要な役割を果たしており、その機序として転写因子Nuclear Factor(erythroid-derived 2)-Like 2 (Nrf2)が重要な役割をになっていることを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌細胞自身に対する薬剤耐性メカニズムは研究が進んでいるが、癌細胞の悪性度獲得において重要な役割を果たす腫瘍微小環境が薬剤耐性に与える影響については不明な点が多い。近年急速に新たな治療が進んでいる肝細胞癌に対する薬物療法において、腫瘍微環境構築の根幹となるCancer cell-CAF interactionを解除し、薬剤耐性に対する治療戦略確立を目指すことの社会的意義は大きく、癌人口が増加の一途をたどるの現状を考慮すると、本研究は腫瘍微小環境の糸口となる治療法開発につながる可能性があり意義は大きいと考える。
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