研究課題/領域番号 |
21K16402
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
須賀 淳子 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (40838512)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | HER3 / ユビキチン / ホルモン受容体陽性乳癌 / 乳癌 / エストロゲン受容体 / タンパク質分解 / ユビキチン化 |
研究開始時の研究の概要 |
癌におけるHER3の発現は悪性化に関する報告が多数あるが、HER3の分解機構についてはいまだ不明な点が多い。我々のHER3の分解機構に関する一連の基礎研究結果から、エストロゲン受容体(Estrogen Receptor:ER)陽性乳癌細胞MCF7において、ERのリガンドのエストロゲンがHER3の分解効率を亢進させることを見いだし、さらにHER3の分解を調節する分子としてユビキチンリガーゼNedd4-1を同定した。本研究では、研究成果をさらに発展させるためにHER3およびNedd4-1がER陽性乳癌細胞に与える生物学的意義などの基礎研究を展開し、新規バイオマーカー開発と臨床への応用を目的とする。
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研究実績の概要 |
これまで我々は、エストロゲン受容体陽性乳癌細MCF7におけるHER3の分解を調節する分子としてユビキチンリガーゼNedd4-1を同定した。 本年度では、そのNedd4-1がMCF7に与える生物学的意義を検討するため、福島県立医科大学の医療‐産業トランスレーショナルリサーチセンターで集積された乳癌組織由来のNedd4-1 m-RNA遺伝子発現解析データ(145例)を用いて、Nedd4-1発現と予後との検討をおこなった。その結果、Nedd4-1を発現しているホルモン受容体陽性症例では予後が延長していることがわかった。ホルモン受容体陽性乳癌細胞ではNedd4-1はエストロゲン受容体の分解を促進するという、これまでの我々の基礎的データから、Nedd4-1が低発現しているホルモン受容体陽性乳癌では、エストロゲン受容体が蓄積し、ホルモン療法に強い感受性となることから、予後良好になるのではないかという結論に至った。この成果は、第19回日本臨床腫瘍学会学術集会にて「ユビキチンリガーゼNedd4は乳癌のエストロゲン受容体の分解を促進し、予後に影響を与える」として発表した。
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