研究課題/領域番号 |
21K16430
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
長井 美奈子 奈良県立医科大学, 医学部, 学内講師 (80646092)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 治療抵抗性関連遺伝子 / CD200 / 治療抵抗性膵癌 / 膵癌 / 治療抵抗性 / 腫瘍免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌に対する近年の化学療法の進歩により,これまでにない治療効果を経験する一方で,既存治療に抵抗を示す症例も少なからず存在する.応募者らは最近,CD200発現が膵癌治療抵抗性に深く関わっていることを新たに見出した.本研究では膵癌を対象とし(1)治療抵抗性獲得膵癌に特徴的な遺伝子変異の同定,(2)特定された候補遺伝子とCD200発現との関連性の包括的解明,(3) 宿主免疫機構から見た治療抵抗性メカニズムの検討,(4) 候補遺伝子ノックダウンによる抗腫瘍効果の検証を行う.以上の結果に基づき,症例毎の適性に合った個別化治療の確立とともに治療抵抗性克服による新たな膵癌治療戦略を構築することを目標とする.
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研究成果の概要 |
治療抵抗性獲得膵癌に特徴的な遺伝子変異の同定および特定された候補遺伝子とCD200発現との関連性の包括的解明,治療抵抗性メカニズム, 候補遺 伝子ノックダウンによる抗腫瘍効果の検証を行うことを予定した.腫瘍免疫学的検討として, 腫瘍周 囲浸潤リンパ球との関連を検討し,CD200発現例でIL-2が有意に低く,治療抵抗性を示す可能性を示した.これら治療抵抗性と関連する遺伝子の同定のため,治療抵抗性を示した症例と,治療奏功した 症例を分類し,遺伝子解析を行ったが,現時点で治療抵抗性膵癌に特徴的な遺伝子変異の検出・同定することができなかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性膵癌において,抗癌剤や放射線などに対する集学的治療が奏効しない遺伝子変異を同定することができ,それに対する対策を取ることができれば,根治が困難とされる膵癌においても長期生存あるいは根治の可能性が得られる可能性が広がると考えれれる.治療抵抗性を示す遺伝子を有する膵癌に対して有効な膵癌治療薬を開発のため治療抵抗性遺伝子の同定を進めてきたが.免疫不活化分子として知られているCD200の発現が膵癌治療抵抗に大きく関わっていることはわかったが,治療抵抗性に特徴的な遺伝子の同定まで至らず,今後さらに検討を進めて行くことで個別化治療の確立に役立つと思われる.
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