研究課題/領域番号 |
21K16453
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
川崎 洋太 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90770420)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 手術侵襲 / 蛋白異化 / 腹腔鏡手術 / 手術侵襲度 / 肝切除 / 腹腔鏡下肝切除術 / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
腹腔鏡下肝切除の低侵襲性の評価は開腹手術より良好な周術期の臨床経過をもって報告されているが、それ以外の低侵襲性を客観的に表す分子生物学的マーカーで評価されている報告は少ない。本研究では手術侵襲に対するacute phase response (APR)を評価することで、腹腔鏡下肝切除の低侵襲性を客観的に明らかにすることを目的とした。評価方法としてAPRの代表的な以下の3つのパラメーターを用い、特に酸化ストレスに着目する。また腹腔鏡下肝切除が保険収載され数年経過し、当初手探り状態であったと考えられる手術手技も十分に確立された今こそ本研究を施行する意義があると考える。
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研究実績の概要 |
2022年度は手術侵襲ストレスに伴う蛋白異化程度を評価することで、腹腔鏡下肝切除術の開腹に対する低侵襲性を証明する研究を行った。開腹と腹腔鏡の手術侵襲度評価には術式の統一が必須であり、肝外側区域切除術を行った手術症例を対象とした後方視的検証を行った。2010年から2020年に行った肝外側区域切除症例を研究対象とし、研究期間に計31例施行していた。術式の内訳は開腹群13例、腹腔鏡下郡18例であった。蛋白異化程度の評価は、サルコペニア評価で用いられるpsoas muscle index(PMI)の術前・術後の変化量と規定し、その測定は術前・後に撮像するCTで行った。結果は、開腹群は腹腔鏡下郡と比較して有意にPMI変化量が大きく(p<0.01)、腹腔鏡下郡の低侵襲性を蛋白異化の観点から示唆することができた。また、術前後のPMI変化量が手術侵襲度評価に有用かの検証では、手術侵襲度評価に有用と報告されているestimation of physiologic ability and surgical stress (E-PASS)との相関を評価した。結果は術前後のPMI変化量とE-PASSスコア(surgical stress score: SSS)は強い相関を示し(r=0.561, p<0.01)、術前後のPMI変化量は手術侵襲度評価に有用であることが示唆された。この結果は、” Surgical stress evaluation of left lateral sectionectomy based on skeletal muscle catabolism”という表題で論文発表を行った(Surgical Laparoscopy, Endoscopy & Percutaneous Techniques 32(4):p 435-440, August 2022.)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
蛋白異化程度で評価する手術侵襲度評価については、後方視的研究で証明し論文発表することができた。現在、腹腔鏡下肝切除における蛋白異化程度と酸化ストレスの関連性について検証するために、サンプル蓄積中である。
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今後の研究の推進方策 |
腹腔鏡下肝切除における蛋白異化程度と酸化ストレスの関連性について検証するために、サンプルを蓄積する。 腹腔鏡下肝切除は、場所や腫瘍サイズで難度が規定されている(Difficulty score: IWATE criteria)。Difficulty scoreと蛋白異化程度、酸化ストレスの変化量に相関があるのか今後検証していく。
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