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細胞容積調整機構に注目した細胞生理学的アプローチによる大腸癌幹細胞機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K16456
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

工藤 道弘  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20804264)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード大腸癌 / 癌幹細胞 / イオン輸送体 / アポトーシス / 細胞容積 / 癌標的治療 / 低浸透圧 / 細胞生理学
研究開始時の研究の概要

大腸癌幹細胞は、治療抵抗性や再発に関与するとされ、その生物学的機序の解明が急務とされている。我々はこれまでに様々な癌腫における癌幹細胞を研究し、細胞容積の変化や調整に関連するイオン輸送体が高発現していることを解明した。そこで本研究は、大腸癌幹細胞における細胞容積変化とイオン輸送体の働きに注目し、細胞生理学的アプローチによる研究手法を用いて、癌幹細胞の生物学的性質の解明と、新たな治療方法の確立を目的とする。

研究成果の概要

大腸癌幹細胞で、細胞容積調整に関与するイオン輸送体CLCN5, LRRC8a, AQP1が通常癌細胞に比して高発現していた。これらは低浸透圧刺激を与えた際の容積変化に強く関与するため、低浸透圧刺激を与えた際の細胞容積変化を検証したところ、癌幹細胞では細胞の容積増大が生じにくく、通常の癌細胞が破裂し死滅する様な環境でも生存し得ることがわかった。さらにLRRC8aの遺伝子発現を低下させると癌幹細胞の低浸透耐性は弱体化し、AQPの阻害剤を用いると低浸透による容積変化が抑制されることがわかり、癌幹細胞の低浸透圧耐性は、LRRC8a, AQPが高発現していることで獲得されている可能性があると考えられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

癌幹細胞標的治療は開発が望まれており、再発や治療抵抗性を打破する強力な治療となる可能性がある。今回発見された細胞容積調整に関与する癌幹細胞に高発現する分子(LRRC8a, AQP1, CLCN5)は、癌のアポトーシスにも関与していることが広く報告されている。それゆえに、これら分子を標的とした薬剤や、低浸透圧刺激を利用した治療を開発することができれば、癌治療の発展に大きく寄与する可能性がある。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 膵癌幹細胞における電位依存性カリウムチャネルの発現機能解析2022

    • 著者名/発表者名
      塩崎 敦,工藤道弘
    • 学会等名
      日本癌治療学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Colorectal cancer stem cells have resistance to hypotonic shock2021

    • 著者名/発表者名
      Shunji Kato
    • 学会等名
      第80回日本癌学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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