研究課題/領域番号 |
21K16476
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
八木 泰佑 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (60836253)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 胃癌 / 遺伝子解析 / 性差 / T cell signature / 食道癌 / *** / 腫瘍微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
T細胞の腫瘍への浸潤が抗腫瘍免疫には重要であり、最近注目されているのが、T cell inflamed phenotypeである。T cell inflamed phenotypeはI型interferon(IFN)の活性化、免疫増強ケモカイン、抗原提示、細胞傷害性T細胞などで特徴付けられる。18種の遺伝子の発現からクラスタリングを行い(18-gene T cell signature)、T cell signatureが再発や予後マーカーとして有用なことが明らかとなれば、食道がんにおける新規治療の開発につながる可能性があり、食道がん治療の更なる改善が見込める可能性がある。
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研究成果の概要 |
胃がんにおいて全遺伝子解析を行うと、男性ではTP53変異が有意に多く、女性ではCDH1、PIK3CA、ERBB3、TRRAP、KRAS変異が有意に多かった。 T cell inflamed phenotypeとnon T cell inflamed phenotypeに分類したところ、T-cell inflamed phenotypeの生存転帰は女性で有意に不良であった。 なぜ性別で生存転帰に差が出るかを明らかとするためにT cell inflamed phenotypeで発現が有意に上昇している遺伝子を検索すると、CCL18とCD8の発現に性差を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で、胃癌において抗腫瘍免疫の作用に性差があることが示唆された。様々な癌腫で免疫チェックポイント阻害剤が有効な治療手段として認識され実臨床でも使用されているが、免疫チェックポイント阻害剤を使用しても有効な治療効果を得られない症例も多い。本研究は胃癌における抗腫瘍免疫に男女で性差がある可能性を示唆しており、今後様々な癌腫で研究が進むことで今後の化学療法における個別化治療の発展のための礎となる研究となりうる可能性がある。
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