研究課題/領域番号 |
21K16496
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
樫山 紀幸 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70793248)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | exosome / iPS心筋細胞 / iPS細胞由来心筋 / エクソソーム / 合成ナノパーティクル / 血管新生 / 心不全 |
研究開始時の研究の概要 |
重症心不全に対する標準的治療である心臓移植や補助人工心臓などの置換型治療に代わる新しい治療として、筋芽細胞シートやiPS細胞由来心筋シートを使用した細胞治療が既に臨床で行われているが、安全性を担保するためのコストがかかるなどの点から産業化に繋がらないことが問題点である。我々は、細胞から分泌されるエクソソームを使って、心筋細胞や血管内皮細胞の遺伝子発現を調節することによって、細胞治療と同様の治療効果が得られる可能性があると考えている。そのデリバリーシステムとして、合成ナノパーティクルを使用することによって、より低侵襲かつ効率的に治療効果を発揮できる可能性があり、新しい心不全治療の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
iPS心筋細胞由来exosomeの機能解析において、in vitro、in vivoにおいて作用メカニズムの詳細な解析を行なった。in vitroにおいては、exosome投与により心筋細胞のcontraction velocityの亢進を認め、また、血管内皮細胞におけるmigration能の亢進、fibroblastの活性化の抑制を認めた。各々の培養細胞のRNA sequenceを行うことによってmRNAの発現変動とともに、重要なmicroRNAの候補をpick upした。 in vivoにおいては、rat心筋梗塞モデルに投与し、心機能の改善、生存率の改善を認めた。また、心筋組織のRNA sequenceを時系列で行うことで、心機能の改善に関与しているとも割れるサイトカインの発現変動と、重要と思われるmiRNAを認め、mechanismの解明を進めている。 また、投与経路/投与方法の検討として、経静脈投与方法の確立を行なった。particle製剤と、exosome単体での血行動態、組織分布を比較するため、exosome単体での組織分布の検討を行い、histologyの解析を進めている。 次年度は、exosome内包particle製剤を用いた、投与後の組織分布、drug delivery効率、治療効果の検討を行う。
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