研究課題/領域番号 |
21K16502
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
向田 宏 順天堂大学, 医療科学部, 講師 (10865679)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 目標指向型体外循環 / 急性腎障害 / せん妄 / 人工心肺 / 酸素供給量 / 目標指向型体外循環管理 / ECMO / 酸素需給バランス / 心臓手術 |
研究開始時の研究の概要 |
人工心肺は臓器へ適切な酸素供給を維持することが可能な優れた治療法であるが、その特殊性から不適切な灌流が原因と考えられる臓器障害は未だ解決されていない。人工心肺管理において酸素需給バランスを連続モニタリングし、人工心肺管理を定量的に行えば、不適切灌流によるこれらの臓器障害を減らすことができるのではないかと考えた。本研究は酸素需給バランスの連続モニタリングが不適切な灌流による急性腎障害、せん妄や中枢神経障害を減らすことができるのか解明するとともに、新たな人工心肺管理技術への応用を目指すものである。
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研究成果の概要 |
人工心肺において不適切な灌流が原因と考えられる臓器障害は未だ解決されていない。人工心肺中の酸素需給バランスを連続モニタリングし、酸素供給量や体温などのパラメータを目標値に管理する目標指向型体外循環管理を実践した患者において、術後せん妄や腎機能障害との関連を調査した。目標指向型体外循環管理を実践した患者において、術後せん妄の発症と低いヘマトクリット値の関連を認めた。灌流量の増加だけでなく、血液希釈を抑制した目標指向型体外循環管理が有効であることが示唆された。また、体温管理においては体温が36度以上の復温時間と術後急性腎障害との関連を認め、復温時間を短くする体温管理が有効であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
体外循環は心肺機能を強力に補助することが可能な優れた治療法である。一方では不適切灌流が原因と考えられる臓器機能障害が発生することも知られている。本研究では体外循環管理方法と臓器機能障害との関係を調査し、合併症リスクを低減した人工心肺管理方法を提言することができた。本研究成果から合併症発生機序解明へ発展することができ、体外循環管理技術の向上に寄与すると考えられる。
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