研究課題/領域番号 |
21K16503
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
井上 天宏 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00349557)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 心筋保護 / 虚血心筋 / 動脈管 / 血管平滑筋細胞 / スフェロイド / プロスタグランジン / ヒアルロン酸 / 上行大動脈 / 心筋保護液 / ビタミンB1 / 平滑筋細胞 / 心停止 / 心筋虚血 / 再灌流障害 / 心停止時間 / 虚血再灌流障害 |
研究開始時の研究の概要 |
心臓外科手術中の度重なる心筋保護液の追加投与は、心停止時間ならびに手術時間の延長につながる。Del Nido心筋保護液は、単回投与で長時間の心停止時間が許容された優れた心筋保護液である。また我々はビタミンB1が虚血再灌流障害を軽減することをすでに突き止めており、そこでDel Nido心筋保護液内にビタミンB1を加えることにより、心筋障害を最小限に抑えた、安全でかつさらに長時間の心停止時間が可能となるのではないかと考えている。
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研究成果の概要 |
令和4年夏まで行った実験結果で、ビタミンB1添加の心筋保護液が虚血許容時間を延長するとした仮説を実証することは困難と考え、以降は研究内容を変更して別の研究題材に取り組んできた。 胎児動脈管から血管平滑筋細胞を採取し、継代により細胞を増殖させたのち、スフェロイド(細胞塊)を作製し、3Dでの血管平滑筋細胞の特性を観察する研究を行ってきた。 スフェロイド化した動脈管由来血管平滑筋細胞では、プロスタグランジンの刺激により、表面に近い細胞がヒアルロン酸結合タンパク質を発現しており、また電子顕微鏡で観察したところ、ヒアルロン酸分泌のためそれらの細胞表面が形態を変化させ活性化していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで細胞を用いた研究では、シャーレの上で培養した状態で細胞特性を評価してきたが、それは実際のin vivoとは環境が異なっている。細胞をスフェロイド化することにより、in vivoに類似した細胞環境を設定することができ、その状態で細胞特性を評価することにより、動物実験等の侵襲的な実験の削減につながると考えられる。 本研究結果については、令和4年3月および令和5年3月に開催された日本生理学会総会で発表した。
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