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肺がん治療耐性に対する鉄代謝異常に着目した新規治療法への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 21K16511
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55040:呼吸器外科学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

鳥越 英次郎  岡山大学, 医学部, 客員研究員 (20895023)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード肺癌 / 鉄代謝異常 / 薬物耐性
研究開始時の研究の概要

非小細胞肺がんに対する治療成績の向上には、薬剤耐性を克服できる新規治療法の
開発が望まれる。近年、がん細胞の鉄への依存性、過剰な鉄の蓄積とがん細胞の増殖・転移への関与が報告され、がんの鉄代謝異常を標的とした治療が注目されている。本研究では非小細胞肺がん細胞株に加え、申請者らがこれまで既に樹立している非小細胞肺がん細胞株の薬剤耐性株を対象に、がんにおける鉄代謝異常を標的とする治療の有効性を検討し、治療抵抗性の克服に向けた新規治療法の確立を目指す。

研究成果の概要

非小細胞肺がん細胞において、鉄過剰状態ががん悪性形質(細胞遊走能)を促進すること、分子標的治療薬の治療抵抗性の獲得を誘導することを明らかにした。また鉄キレート剤による細胞遊走抑制効果および治療抵抗性の軽減を確認した。さらに、鉄過剰状態が治療抵抗性をもたらす機序として、細胞内のROS産生抑制の結果、治療によるアポトーシスが抑制されることを明らかにした。鉄キレート剤(デフェラシロクス)は耐性株におけるROS抑制を解除し、薬剤感受性を改善することをin vitroおよびin vivoモデルを用いて示した。本研究で得られた知見は、鉄キレートが新規治療薬として有用である可能性を示唆するものである。

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年の新薬開発の成功により、肺がん治療の在り方は劇的に変化している。その一方で、それらの治療薬に対するがん細胞の耐性獲得は未だ解決されておらず重要な問題である。今後の肺がん治療成績の向上には、これらの耐性の克服や、異なる機序で抗腫瘍効果を発揮する新規治療戦略を開発する必要がある。本研究では、新規治療標的として、治療抵抗性肺癌において認められる鉄代謝異常に着目し、鉄キレート剤ががんの転移や治療抵抗性を改善することを明らかにした。本研究で得られた成果は、今後のがん鉄代謝異常を標的とする治療戦略を確立させる上で大変重要な位置づけとなりうる。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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