研究課題/領域番号 |
21K16524
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
山田 侑子 東京医科大学, 医学部, 研究助教 (90748097)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肺腺癌 / Fascin / miR-29b / CAF / がん微小環境 / コラーゲン / 肺癌 |
研究開始時の研究の概要 |
肺癌細胞の増殖、浸潤、転移には周囲微小環境とのクロストークが深く影響している。そもそも癌組織において癌細胞が占める割合は3割程度と言われており、また間質が多い癌はより悪性度が高いことが経験的に知られている。本研究では、肺癌における間質、特にコラーゲン線維の代謝と肺癌とのクロストークを証明し、また新規核酸治療薬シードを提唱することにより、今後の臨床応用を目指した研究を遂行する。
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研究成果の概要 |
肺腺癌のCAFにおいて、新規マーカーとしてのFascinの有用性と、Fascin陽性細胞と予後不良の相関を見出だした。既存のCAFマーカーであるα-SMAおよびFAPと有意な相関が認められ、さらに、Fascin陽性染色を示す腫瘍細胞の割合は、CAFにおける発現と相関があることがわかった。Fascinは癌細胞とCAFの間のクロストークを媒介する可能性があることが示唆され、がん微小環境を標的とした治療法の新規治療標的となり得ると考えた。さらに、miR-29b誘導体の安定性向上のための核酸修飾法の検討を行い、従来の核酸と比較し、ヒト血清内での安定性を向上させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CAFを標的とした肺癌治療戦略は確立されておらず、Fascinは治療標的の1つとなり得る。また、以前より力価を向上させた新規miR-29b核酸誘導体を作成しており、今回、miR-29b核酸修飾法の検討を行い、安定性を向上させることができた。CAFを治療標的としたmiR-29bの治療効果について、今後の研究の発展が期待される。
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