研究課題/領域番号 |
21K16531
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
菊池 直彦 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 共同研究員 (90898074)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 肺がん / 代謝 / オートファジー / 電子伝達系 / 非小細胞肺がん / 標的治療 / 治療 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、最近、ヒト肺がんの虚血に対する in vivo代謝レスポンスを網羅的にしらべ、肺がんにおけるオートファジーの亢進、およびミトコンドリア好気呼吸(TCA回路/電子伝達系)の亢進という2つの代謝特性を明らかにした。本研究では、これら知見に立脚し、上記2つの代謝経路をターゲットする新規治療につき、主に、マウス前臨床モデルでの検討を行う。既存治療との優劣比較・フィージビリティ検証等を行い、肺がんで初めての“代謝ターゲットセラピー”に向け、その基礎となるデータを収集する。
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研究成果の概要 |
オートファジーは細胞の飢餓応答の一種であり、このメカニズムによって、腫瘍細胞が低栄養状態への耐性を高めていると考えらえた。オートファジーが飢餓対応であるなら、その欠損効果は、腫瘍の微小環境をより低栄養へと導くことで一層顕著になるのでは?とも期待されたため、オートファジー欠損とVEGF阻害の相乗効果有無を検討した。両者の間に相乗効果があるか否かは判断が難しい結果だったが、明らかな上乗せ効果があることは分かった。DHODH阻害の抗腫瘍効果を、xenograftモデルにて確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺がんに限らず、がんゲノム解析に基づく創薬パイプラインの速度は、かなり落ちこんできている。従い、肺がん治療のさらなる革新のためには、非ゲノム性のターゲットを開拓する必要があると考えられる。この文脈において、申請者らは、肺がんの代謝特性に着目した。ごく最近、RAS阻害剤が上市されて種々の試験が行われているが、単剤での治療効果は比較的限定的なようである。代謝ターゲット治療は、RAS阻害との相性も良いと想定され、今後のさらなる進展が期待される。
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