研究課題/領域番号 |
21K16545
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
廣木 忠直 群馬大学, 医学部附属病院, 医員 (90736753)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 神経障害性疼痛 / モルヒネ / 下行性痛み調節系 / GABA |
研究開始時の研究の概要 |
オピオイドは侵害受容性疼痛に対して強力な鎮痛作用を持つが、神経障害性疼痛ではその作 用が減弱する。本研究では神経障害性疼痛における脊髄後角GABA作動性神経細胞及び受容体の可塑性変化について解明し、オピオイドの鎮痛作用減弱との関連を詳細に検討したい。薬理遺伝学的手法を用いることでGABA作動性神経を人為的に制御し、痛み行動やGABA濃度を観察することで、オピオイドの鎮痛作用における脊髄後角GABA受容体の役割を検証する。メカニズムを明らかにし、将来的には脊髄後角GABA受容体を修飾することで神経障害性疼痛に対するオピオイドの鎮痛効果増強や薬剤使用量減少に伴う副作用の軽減を目指す。
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研究実績の概要 |
オピオイドは侵害受容性疼痛に対して強力な鎮痛作用を持つが、神経障害性疼痛ではその作用が減弱する。我々はセロトニン作動性下行性痛み調節系における脳幹の核である中脳中心灰白質(periaqueductal gray :PAG)にモルヒネを投与し、脊髄後角セロトニン3受容体及びその下流にあるγアミノ酪酸(GABA)作動性神経の鎮痛作用減弱への関与を検討し、各種実験を施行した。その結果セロトニン作動性下行性痛み調節系、特にその下流の脊髄後角GABA受容体作用が抑制性から興奮性へ変化することが原因である可能性を学会報告していた(Neuroscience 2019. 2019.10.19-23. Chicago, USA.)。その学会報告ではセロトニン作動性下行性痛み調節系を構成する中脳水道周囲灰白質にモルヒネを投与した際の機械刺激に対する鎮痛効果が神経障害性疼痛モデルラットでは減弱すること等を示していたが、新たに熱刺激に対する鎮痛効果を調べる実験内容等を追加し論文化した。その論文が修正再投稿を経てJournal of Pain誌に採択された(J Pain. 2022Apr;23(4):547-557.)。 新規薬剤の開発が限定的な中、現状使用できる薬剤の効果を高める、副作用の出現を減らすことは臨床的意義が非常に大きい。本研究によってオピオイドの鎮痛作用減弱メカニズムを明らかにし、将来的に鎮痛効果を高める併用薬剤等を検討することで、神経障害性疼痛や治療薬の副作用の軽減に寄与できると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
発表した成果を受けて薬理遺伝学的手法を用いることでGABA作動性神経を人為的に制御し、痛み行動やGABA濃度を観察することで、オピオイドの鎮痛作用における脊髄後角GABA受容体の役割を検証する準備を進めているが、実験開始に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
所属施設に遺伝子組み換え動物を用いた実験計画書を提出し、委員会で承認を受けた。遺伝子組み換え動物であるVgat-Cre ratの作成依頼を進め、実験を進めていきたい。
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