研究課題/領域番号 |
21K16559
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
博多 紗綾 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (00771031)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Gaboxadol / 神経障害性疼痛 / CCIマウス / GABAA / neuropathic pain / CCI / GABAa |
研究開始時の研究の概要 |
GABAA受容体δサブユニット選択的アゴニストの、神経障害性疼痛におけるGaboxadol全身投与の鎮痛効果と中枢神経系への副作用について、CCIモデルマウスを用いた行動学実験により検証する。次にGaboxadolの全身投与が脊髄後角の減少したtonic電流に及ぼす効果を検証するために、CCIモデルマウスの脊髄のスライス標本を用いて、電気生理学実験によりtonic電流の変化を投与群と非投与群で比較する。続いてGaboxadolを全身投与後のCCIモデルマウスの大脳と脊髄の組織標本を作製し、非投与群CCIモデルマウスや正常マウスとの神経変性の有無を確認する。
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研究実績の概要 |
神経障害性疼痛は難治性疼痛の一つであり、有効な治療法は未だ解明されていない。GABAA受容体は、鎮静や鎮痛の受容体であるが鎮痛に対する効果は不明な点が多い。我々はGABAA受容体のδサブユニットを介するtonic電流が神経障害性疼痛モデルマウスの疼痛閾値の低下に関与していることを過去の研究において解明した。更にGABAA受容体を構成するサブユニットの一つであるδサブユニットがこのtonic電流に大きく関与し、δサブユニットの発言を抑制されているマウスではtonic電流が減少し、神経障害性疼痛モデルマウスの疼痛閾値が下がることを確認した。その後、δサブユニットの特異的選択的アゴニスト、THIPを神経障害性疼痛モデルマウスの髄腔内に投与することで疼痛閾値の低下が改善することを明らかにした。THIPは米国においてGaboxadolとして睡眠薬としてⅢ相試験まで通過した経緯がある。GABAA受容体δサブユニットの経口投与を可能にすることで、神経障害性疼痛患者の治療に貢献することが本研究の目的である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で他の研究者とのやりとりや他施設への訪問が難しかったため。人事異動で動物実験が行えない施設に異動したため。
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今後の研究の推進方策 |
GABAA受容体δサブユニットの選択的特異的アゴニストTHIPの経口投与薬を開発するために、Gaboxadolの経口投与試薬を開発する。それを神経障害性疼痛モデルマウスに投与して鎮痛効果と安全性を検証する。
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