研究課題/領域番号 |
21K16567
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 望 東北大学, 大学病院, 助教 (10876501)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アレルギー / 抗ヒスタミン薬 / α1受容体拮抗薬 / アナフィラキシー / 肥満細胞 / 抗ヒスタミン / α受容体拮抗薬 / 抗アレルギー作用 / 免疫抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
抗ヒスタミン薬の効果に満足できているか?花粉症や喘息、関節リウマチなど肥満細胞が関わる病気は多いが、病気を完全にコントロールすることはいまだできていない。花粉症に用いる抗ヒスタミン薬を見ても効果が十分でない場合も多い。肥満細胞を抑制する新しい機序としてカテコラミンα受容体が関与することが判明したが、新規の抗アレルギー薬として十分な有効性を示すかどうかわかっていない。そのためアレルギーを生じさせたモデル動物を用いて薬剤の有効性を調べ新たな治療法の開発につなげることを目的とする。
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研究実績の概要 |
当初マウスに対しCompound48/80を投与しアナフィラキシーを誘発、アナフィラキシーにより生じる体温変化を測定し、体温変化が抑制されることをアナフィラキシー抑制効果として計測する予定であった。マウスに対する薬物投与実験での体温変化の測定実験は、実験条件の検討において、保温マットを用いて外気による体温変化を抑制する、吸入麻酔薬投与を行わず保定器を変えるなど条件検討を繰り返したが、良好な結果を得られていない。 そこでマウスの耳介の厚みをアナフィラキシー発症による組織の浮腫の指標として測定を試みたが、マイクロメーターの圧力で耳の厚みが変化してしまい測定が不安定であった。 次に、Saikosaponin A inhibits compound48/80-induced pseudo-allergy via the Mrgprx2 pathway in vitro and in vivo Nan Wangらの報告に基づき、Compound48/80 の腹腔内投与時の致死率についての検討した。Wang らの報告でのcompound48/80の致死量8mg/dlとしていたが、今回の実験十分な致死率を得られず倍量の16mg/dlを必要とした。α1ブロッカーであるプラゾシンの先行投与が、アナフィラキシーを抑制することによりマウスの致死率を低下させるとの仮定に基づき薬物投与実験を行った。プラゾシン先行投与群、生食投与群、抗ヒスタミン薬として一般的に用いられているフェキソフェナジン投与群を設定したが、いずれの群でも致死率を低下させる効果は認めなかった。抗ヒスタミン薬は人におけるアナフィラキシーショックでの治療では補助的なものとされており本実験ではマウスにおいても同様に救命効果がないことが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
また当初予定していた体温測定によるアナフィラキシーの評価は、実験条件検討がうまく進まず、α1受容体拮抗薬のアレルギー抑制効果を証明するには至っていない。遺伝子組み換えマウスの導入は、契約書締結段階で繁殖の禁止が契約条件に入っていることが判明し、基礎実験で十分な条件検討に至っていない現段階での導入は、研究費の無駄な浪費につながると判断し延期している。代替評価項目の検索として、組織浮腫を耳介厚計測で判定する実験でも測定が安定せず断念している。他にも薬物投与での致死率低減効果の実験なども行ったがいずれもうまく進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
体温や致死率などマウス生体でのアナフィラキシーにより生じる事象の測定はうまくいっていないため、血中ヒスタミン濃度測定、および腹水から回収した肥満細胞に対しα1受容体拮抗薬投与群と非投与群でのヒスタミン放出量の比較を行い抗アレルギー効果とより有用な薬物について検討していく予定である。
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