研究課題/領域番号 |
21K16585
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
千田 篤 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (00728040)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 外傷出血性モデル / 虚血再還流 / 多臓器不全 / エクソソーム / 外傷出血モデル / 脂質解析 / mRNA解析 / タンパク解析 / 多臓器障害 / シングルセル / プロテオーム解析 / miRNA |
研究開始時の研究の概要 |
交通事故や転落など外傷による死亡は若者の死因として常に上位にあり、社会的に大きな問題となっている。初期治療に成功しても、急性肺障害や多臓器障害などを続発し致死的な病態となる事が知られており現時点で有効な治療法はない。 本病態は過剰な免疫反応が原因であると考えられている。これまでの研究では腸管で産生された炎症物質がこの原因とされている. 本研究ではこのような炎症物質がどのような機序で産生され、全身的な炎症に結びつくのかを解明することを目的とするものである.
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研究成果の概要 |
腸の虚血再灌流障害は腸由来のメディエーターを介して炎症反応を引き起こし、腸上皮細胞から分泌されるエクソソームが全身性炎症に関与しています。我々の研究で、虚血刺激後のエクソソーム内で脂質代謝関連タンパク質発現が増加し、miRNAレベルが変化し、不飽和脂肪酸含有リゾホスファチジルコリン濃度が増加することを発見しました。これにより、虚血再灌流障害に関連するエクソソーム成分の変化がNF-κB経路を含む炎症を活性化することが示唆されました。現在、単一細胞解析技術を用いて各細胞成分と炎症の関係を調査しています。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究成果は腸管虚血が全身性の炎症をきたす病態の解明に寄与をしました。脂質解析、タンパク定量、mRNAについて包括的な解析を行い、提示することにより本病態に関与するあらゆる仮説に対して有益な基礎的な情報を提示しました。また、代謝ネットワークに関するin sillicoな解析を行うことにより、上記で得られたデータの持つ意義について提示を行いました。以上のように個体レベルで起きる変化について得られた情報をより詳細に解析するため細胞レベルでの変化を調べるための実験系を確立し、今後より詳細な病態解明に繋げる手法を開発しました。
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